劇場公開日 2013年3月16日

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「結局一番怖いのは、生きた人間」偽りなき者 tiso jackさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0結局一番怖いのは、生きた人間

2021年1月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

怖い

この映画は2度と見返したくないほどに負の感情で溢れ、本来自分の求めているスカッと心が晴れるような、タランティーノのような終盤にドカーンとなるようなそんな映画の対極にいた。

それでも、この映画のストーリーの妙と、それに引き込まれ2時間が一瞬で過ぎ去った体感と、観賞後に妻とストーリーの解釈を巡って激論を交わした事実を考えると良作と呼ぶしかないのだろう。
鑑賞中は一切の余裕もなく、完全に世界に入り込み一喜一憂してしまった。

あそこでああしていれば、、という事はありつつも人の疑いが転がり出すと雪だるまのように大きくなり、そして最後は誰かが壊すまで止まらないのだろう。
ホラー映画よりも人間の方が怖いと思い知らされる。

憎しみの連鎖を断ち切るには、決して他者にその憎しみを向けてはならない。そんな考えを、あなたはこの映画を観た後に言えるだろうか?
果たして主人公のように耐え忍び振る舞えるだろうか?
映画を通して考えてもらいたい。

tiso jack