劇場公開日 2013年1月19日

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アルマジロのレビュー・感想・評価

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3.5人が麻痺していく感覚

2018年6月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

怖い

壮行会でストリップに騒いだり、戦場の夜にパソコンでポルノ観賞したりと普通の成人男性の様子も描かれる。親から反対を受けながら戦場へ向かう若者メス。戦争ゲームから夜の現場にシームレスにカメラが切り替わるのゾッとした。実戦の最中あちこちから声が飛んで、敵と味方の区別が分かんなくなるくらいパニックになる。キムカメラ臨場感すげ。死体を引きずり出す。民間人に隠れるタリバン兵。片撃たれた兵士の絶望感の顔が、その後療養に訪れた時の晴れやかな顔との対比が凄まじい。実戦の後基地に戻った兵士たちの高揚した開放感が、バイクウィリーで駆け回ったり河に飛び込んだり独特のテンションで印象的。

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mimiccu

3.0あまりにも洗練されすぎている

2015年8月16日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

難しい

デンマーク軍の強力な協力があったであろうと推測される作品。実際の戦場、カメラの設置箇所、兵士の会話、現実とは思えないほどの密着度を感じた。
編集なども巧みで、洗練された劇映画を見ているよう─。作っている─というか、再構築している部分は多いだろう。例えば、兵士の会話のシーンにおいては、カメラ位置やアングル、画角といったものは明らかな事前のすり合わせが見て取れる。真実といったものを伝えるための再構成であることは明白で、特段やらせなどとは思わない。しかしながら、あまりにも劇的すぎて、他の戦闘シーンなども再構成したドラマなのでは!?と疑いたくなる。例え作られたものであったとしても、描かれていることはすべて事実であり、ドキュメンタリーであることは疑いようもない。
ただ、視点があまりにもデンマーク軍オンリー過ぎはしないかと思わざるを得ない。その思いのせいで、軍の多大なる協力というものを想起してしまうのだが、あるいは軍の関係者が制作していて、これは半ばプロパガンダ的要素も含まれてるでは?との飛躍した想像をもしてしまう。
自分は今でも戦争は完全否定するし、決して戦争などには行きたくも参加したくもない。
しかし、自分などよりももっと未来がある若者がこれを見たらどう思うのか─。戦場への抵抗を減殺してしまうのではないかと危惧してしまう。

これは、あくまで戦争の一面を切り取っているだけで、戦争そのものを描いているものではない。

映画としての完成度は非常に高く、興味を削がれることなく、最後まで観賞できるはず。それ故に“ドキュメンタリー”という名の冠がたちの悪いものに見えてしまう。

映画館が主体となってWEB上で自らの権利作品を流すことには、感謝・賛嘆の念しかありません。アップリンクにはこれからも足繁く通い続けます。

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SH

3.0気が遠くなりそうな非対称性

2015年8月16日
iPhoneアプリから投稿

吐き気がする戦後70年談話の後、
怒りのままに無料配信中の『アルマジロ』。

……ふむ、こういう作品だったのか。

キャッチ通りに「これが、戦争だ。」
と捉えるのはかなり危うい。
時折、楔のように差し込まれる、
気が遠くなりそうな非対称性をこそ
意識したいドキュメンタリーだった。

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るり

3.5戦争とは

2015年8月15日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

アップリンクの粋な計らいで、終戦70年記念無料配信されているのを観ました。

サッカーの試合でどうやってゴールを決めたのか話すかのように、どうやってタリバン兵を仕留めたのか興奮気味に話す若者達が印象的でした。

どう見ても普通の若者なんですよね。

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donothing

4.5いろいろ考えさせられる

2015年2月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

怖い

興奮

現地の人には全く歓迎されてない国際治安維持活動,一般市民と見分けが付かない敵(タリバン民兵)への恐怖,実際突然はじまる戦闘で極まる混乱と興奮.いろいろ考えさせられる.映画公開を認めたデンマーク軍,政府にも驚く

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ykono

4.5圧倒的な戦場ドキュメンタリー

2013年1月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 僕は漫画家でお話を作る商売をしており、その際心がけとして、なるべく現実の写し絵として、読んだ人と地続きの世界であるものを描こうとしている。そこにホラー的な要素があったり、お化けが出たり、超能力を描くこともあるけど、もしそれが現実のこの世界で起こったことならというような心がけをしている。

 戦争映画を描くとしたら、本当に戦場で実際の場面をフィクションで描けたらすごいリアリズムで描けるだろうと思う。

 この映画では現実の戦争に密着取材をしているのにカットや編集があまりにかっこよく、しかも超最前線にカメラが同行しているため、あたかもフィクションの如くリアルで面白く、本当につくりなんじゃないかと錯覚させてしまうほどなのであった。

 展開されるドラマがまた、個人目線のシビアで現実的な国際問題であり、戦場での命のやりとりであり、悲惨な現実であり、そこにはスリルと興奮もあった。とんでもないドキュメンタリー映画だった。

 自衛隊を国防軍にすればどうかといった問題もまた地続きの問題であり、とても考えさせられた。

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吉泉知彦