劇場公開日 2013年5月11日

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「し~っ…」フッテージ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0し~っ…

2015年5月17日
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鑑賞方法:DVD/BD

怖い

かつて凄惨な事件があった郊外の家に家族と共に越してきたノンフィクション作家のオズワルド。本にし、起死回生を狙っていた。天井裏であるフィルムを見つける。そのフィルムには、おぞましい映像が残されていた…。

いわくつきの家に越してきて、奇怪な現象が起き始める…という定番の設定ながら、ゾクゾクゾクゾク、秀逸のホラー。
オカルトの部類に入るのだが、“それ”を見せるもしくは出るタイミングなどツボを抑えた作り。何度かドキッとした。
陰湿でじわじわ煽る恐怖演出はジャパニーズホラーに通じる。

それもその筈。本作のきっかけは、監督が「リング」を見た悪夢から、と聞く。
全体の雰囲気もそうだが、特に影響大と感じたのは、作品の要と言っても過言ではないフィルムの映像。
古ぼけ、意味深で、異様な不気味さ。
開幕早々写し出される一家4人の首吊り映像は、恐ろしくもいきなり作品世界に引き込まれてしまう。

のめり込むようにフィルムに残された幾つかの謎と事件の真相を追う。こけおどし的な大きな展開は起きず淡々としているが、なかなか興味惹き付ける。
こういうジャパニーズホラー的アメリカン・ホラーにありがちな家族愛オチも無く、むしろ逆とも言える後味の悪いラスト。ちょっと説明不足?唐突?とも捉えられなくもないが、かえって謎めいたものを残して悪くないオチだと思う。

スコット・デリクソンは当り外れ激しい監督だけど、本作は「エミリー・ローズ」と並んで当りの方。
“かつての栄光”と“真相と正義”の狭間の主人公を、イーサン・ホークが無精髭面のやさぐれ感で好演。

「死霊館」などアメリカン・ホラーにも良質作が増えてきた。
全てとは言わないが、その要因の一つにジャパニーズホラーの影響がある。
が、ジャパニーズホラーは近年不発続く。
ジャパニーズホラーよ、今一度世界に誇れ!

近大