劇場公開日 2013年5月25日

「切なすぎて辛すぎて。」くちづけ やべっちさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5切なすぎて辛すぎて。

2019年10月6日
iPhoneアプリから投稿

遅ればせながら、貫地谷しほり結婚記念で、観賞。代表作調べたら、こちらの名前が上がっていたので。

知能障害者たちのグループホームの心の触れ合いの話。

障害で幼児のような行動しかとれないことを、痛々しさではなくコメディのように笑えるようにする構成部分はさすがの堤監督、そして後半にわたっては障害の知っているようで知らない悲しい現実も色々と語られ、そのバランス構成は見事で、何度も泣かされた。

冒頭軽くオチが語られ、そこから改めて時系列が巻き戻り、オチまで流れていく仕組みなのだが、ラストはやっぱりあまりに切なすぎて辛すぎて、声を上げて泣いてしまった。悲鳴のように泣ける。これ、書いている今も涙が止まらないほど。感情が爆発して、劇場ではきっと観られなかっただろう。あまりに切ない。名作すぎませんか。

それにしても貫地谷しほりの演技力はぞっとするほどうまい。他の障害役の出演者は、どうしてもどこか演技や表情に違和感ある瞬間があったが、貫地谷しほりはそれが一つもなかった。
どれだけ研究したら、あんな顔つきや台詞回しができるんだろうとぞっとした。素晴らしい女優さんです。

やべっち