劇場公開日 2013年9月7日

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「不快、というか意味不明」共喰い Chisaさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5不快、というか意味不明

2015年8月25日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

怖い

不快感だけが残る作品だった。
「千年の愉楽」「キャタピラー」に通ずる閉塞感。もはや恐怖。
絶望的な経験をしたり、そもそも生まれた環境が絶望的だった場合、なぜそこから逃げ出そうとしないのか?
その状態を維持することになんの価値があるというのか?

スポーツでも文芸でも、ほとんどの場合、厳しい下積み時代の後にしか成功は存在し得ない。
夫婦関係において、放棄せずじっと耐え忍んだ後にしか見えない景色があると信じる人もいる。
続けていくことそのものに意味がある場合もある。

でもさぁ。
自分を性的暴行した人間の息子と一緒にいるなんて。
その人間の元妻と同じポジションにつくなんて。
「仕方ないじゃん」っていうあのブラックホール的な受容スタンスが不気味すぎて戦慄。

琴子さんのように村を出るという選択肢もあるはずなのに、それをしないのはなぜなのか。
被害届を出すとか、わざわざ事件の第三者(元妻)が出てきて殺すよりもっと冷静な対応の仕方があった筈なのに。
そうすれば元妻も逮捕もされなかった。
「逮捕されてもいから環境を変えたい」と思っていたのか?
そうでもしないと変えられないレベルの閉塞感だったってことか?
怖。
村、怖。

不快というよりむしろ意味不明に近い。
私の許容範囲が狭すぎるのか、フィクションの作品に感情移入しすぎでキモいのか。
でも本当に有り得そうな内容だから評価されているのだと思うし。
理解不能。。。

Chisa