劇場公開日 2012年11月23日

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「デ・ニーロよりアイスキューブが上?」人生の特等席 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0デ・ニーロよりアイスキューブが上?

2020年4月28日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 伏線というべきか、ピーナッツ売りの青年がずっと気になっていて、いつ登場するのか心待ちにしてました。まぁ、とにかく豪華な俳優陣。スカウトマン老齢ガスのために娘ミッキーが手助けする物語ではあるけど、クリント・イーストウッドにエイミー・アダムス、そしてミッキーに恋する炎のジョニーことジャスティン・ティンバーレイク。アイスキューブネタもこのティンバーレイクのことを言ってるような気がしてしかたない。他にもロバート・パトリックやジョン・グッドマンという布陣。いい映画になるわけだ・・・というか、てっきりイーストウッドが監督かと思っていた。

 いきなりの小便シーン。あぁ、歳を取るとこうなるんだよな・・・などと、男性ならばつい考えてしまう老人の描き方。だけどイーストウッドは負けない!終盤に向かって、徐々に若々しさを取り戻していってるような、80歳になってもOKだぜ!ベイビーって感じでした。

 面白いのは娘が野球通というかオタクをも超え、物知り博士みたいなキャラに変貌していくところだろうか。元ピッチャーのジョニーも形無しだ。そして目の衰えた父に代わり、自分の目でしっかりと選手の才能をチェックする。さらには自分でキャッチャーも務めるとか・・・ありえへんスーパーウーマンでしょう。

 ちょっと残念なのは、父娘の確執とかを描くと思いきや、違った方向に向かったようなところ。20年離れていて、どうして野球に詳しくなったのかもわからなかったし、なぜ弁護士の道を選んだのかも・・・。よくよく考えてみると、筋が通ってない気もする。

 ちなみ「ユー・アー・マイ・サンシャイン」は、イーストウッドのつぶやき、カーリー・サイモン、レイ・チャールズ版を聴くことができる。レイ・チャールズのなんてオリジナルがわからんくらい!

kossy
kazzさんのコメント
2020年5月13日

弁護士になったのは、父親が喜んでくれると思ったから。
野球は大好きで、スカウトマン生活の父親を人生の特等席で見ていられた。
…的なことをエイミー・アダムスが言ってましたね。
6歳で親戚に預けられたのは1年間で、13歳で寄宿学校に入れられたとも言ってたので、7歳から13歳までは再びスカウトの旅に連れて行ってたのかもしれません。
あと、父の才能を引き継いだとも。

マルパソ・プロダクションの作品で、イーストウッドは監督ではないですが、製作者に名を連ねてますね。

kazz
きりんさんのコメント
2020年4月30日

そうなんです。
この映画はエピソードがいろいろとバラバラでね、
「なんか変だなー」と思ったらイーストウッドの監督ではなかったんだ・・と判明したわけで。
こうして見るとイーストウッドという監督は全体の出来上がりを完璧に俯瞰して映画作りを成した天才なのだと分かります。

きりん