サンクチュアリ(1995)

劇場公開日:

解説

腐敗しきった日本を変えるために、表と裏の世界からトップの座を目指そうとする二人の青年の、熱き野望を描いた作品。監督は、これがデビューとなる藤由紀夫。撮影は「白い馬」の高間賢治が担当している。主演は「写楽」の永澤俊矢と「凶銃ルガーP08」の阿部寛。

1995年製作/103分/日本
原題:Sanctuary
配給:シネウェーブ(配給協力*T.A.F.)
劇場公開日:1995年4月22日

ストーリー

幼い頃をプノンペンで過ごしていた北条と浅見は、クメール・ルージュ軍の侵攻に伴い、それぞれの両親と別れ別れとなってしまう。命からがらタイへ越境した二人は、そこで日本人看護婦に助けられ、初めて故国日本の土を踏むことになる。しかし、二人の目の前に広がるその地は、繁栄と平和を貪る、腐敗しきった堕落の国だった。北条と浅見は“本当の人間”を育むことの出来る国家建設を夢見て、表と裏の世界から日本を改造していくことを決意。頂上を目指して、それぞれの世界に身を投じて行くのであった。それから16年、北条は急成長目覚ましい北彰会会長の座を、浅見は国会議員・佐倉の第一秘書の座を獲得していた。それぞれに力をつけた二人は、いよいよ計画を実行に移す。その手始めは佐倉の議員生命を奪うことだった。北条は佐倉のスキャンダル写真を入手すると、それをネタに佐倉を失脚させることに成功する。それをうけて浅見は佐倉が築き上げてきた地盤を受け継ぎ、次期衆議院選挙への出馬を表明。新たな政治団体・立風会を結成して、民自党幹事長らを脅かしていくのだった。一方、北条は舎弟の田代や武闘派・渡海、果ては陰の実力者・市島のバックアップを得て、北条の不穏な動きを嫌った六本木署の新副署長・石原杏子や相良連合総長らの攻撃をかわしつつ、相良連合二代目を襲名するまでとなる。その後、浅見は選挙でトップ当選を果たし、北条は日本全国のヤクザ界を制覇する準備に取りかかるのだった。しかし、これはまだ二人の野望へのほんのスタートラインに過ぎなかったのである。

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