花嫁選手

劇場公開日:

解説

「金色夜叉(1948)」につぐ東横映画第六回作品。演出家に転向した小杉勇が配役の都合で延期になった「わが母の記」にさきがけて、第一回作品としてメガフォンをとる。『婦人生活』誌に連載の中野実原作、「花嫁選手」の映画化で「深夜の市長」の陶山鉄「浅草の坊ちやん」の津路嘉郎が共同でシナリオを執筆した野球映画。プロ野球のホームラン王東急の大下弘選手と「懐しのブルース」「受胎」につぐ高峰三枝子が主演し「不死鳥」の山内明「オリオン星座」の風見章子「金色夜叉(1948)」の杉狂兒、近衛敏明などが出演。

1948年製作/78分/日本
配給:東横
劇場公開日:1948年3月23日

ストーリー

中西志保は銀座の街頭写真師である。今日も数寄屋橋でプロ野球のホームラン王青木俊一の姿をカメラにおさめた。田村町の事務所は下が美容院で階上が志保のスナップ社である。下の美容院の主人は野球ファンの三文詩人巖さんで、写真機が売りものに出ているので、それを買ってまともな写真屋を始めないかと志保にすすめる。その時志保に女の客が来て、弟子入りを申込む。彼女は飯塚喜美という。志保はその夜巖さんの女房の多津子から結婚式にミコの代用を無理矢理たのまれる。それは青木の仲人で、彼の友人湯川和夫の結婚式である。一方花嫁が突如行方不明になってこの結婚式はメチャメチャ。翌日志保を尋ねた青木は彼女を志保と知らずに、湯川が志保を見染めたことを告げる。例の写真機を一足違いで湯川が買い取ったことを知った志保はすぐ湯川家に出かけ和夫の父五介に会い、婚約問題とは別個に写真機を売ってほしいと切り出して、五介を面くらわす。そしてわざわざ大阪から青木の応援に来ている五介のめいの慶子に会い、三人で後楽園に出かける。しかし場内アナウンスは青木の欠場を報じ、おかげでア軍は惨敗を喫し満場わきにわく。一方新興成金半田は父親に十万円をにぎらせて、青木を買収し、青木は金をにぎってよろこぶ父親を見て、沈痛し自分の立場に煩もんする。青木身売り問題をめぐってようやく世論がわき、志保と慶子は競争で青木の居どころを探す。慶子も青木の宿に来て十万円を半田にかえし、青木の立場を救う。慶子の青木に対する積極的な求愛に志保は全てをあきらめ、一たんことわった湯川との結婚を決心する旨置手紙にして宿を去る。東京にしょう然と帰った彼女のために喜美は時価十万円のダイヤの指輪を投出して今一度慶子との青木争奪戦を応援する。

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