東京犯罪地図

劇場公開日:

解説

雑誌小説倶楽部所載の島田一男の原作を池上金男が脚色、村山三男が第一回作品として監督、「薔薇の絋道館」の中川芳久が撮影を担当した。主なる出演者は「薔薇の絋道館」の菅原謙二、高松英郎、「宇宙人東京に現わる」の苅田とよみ、「虹いくたび」の船越英二、見明凡太朗、「彼奴を逃すな」の志村喬など。

1956年製作/86分/日本
原題:Map of Murder
劇場公開日:1956年3月4日

ストーリー

深夜のアパートでマリヤという女給が殺された。その容疑者として逮捕された羽島は関東大学のレスリング選手。父は先年獄死した関東羽島組の大親分だが、ヤクザ嫌いな羽島は新宿の丸福商事でアルバイトしながら勉強している真面目な青年だ。担当刑事の庄司は彼が犯人でないことを確信しているが、羽島は何故か頑として事件当夜の行動を語らない。それというのも、その夜、彼が逢っていた恋人春美の両親が、娘をヤクザの息子である羽島とつき合うのを厳禁しており、羽島がアリバイを証明すれば春美とその両親に迷惑を及ぼすと思ってのことである。だが、事件は意外に大きく発展して行く。黒のまま保釈になった羽島の命を狙う者がいることがハッキリしてきたのだ。庄司刑事は、この事件が麻薬密輸団と深い関係があると睨んだ。マリヤが麻薬中毒患者だったからである。それを知った羽島は、自分が羽島組の二代目だということを利用してヤクザ仲間に身を投じ、父のかつての乾分高梨らが働いている麻薬団の本体を突き止めようとした。彼は麻薬の売買のあるたびに庄司に電話で通報した。やがて、マリヤが大量の麻薬をかくしたロッカーの鍵を持っていたこと、その鍵をあやまって羽島に渡したこと、そのためにマリヤが殺され、羽島の身辺が狙われていることなどが明らかになった。しかし麻薬団の元兇がつめかぬうちに、羽島がスパイであることが麻薬団に探知された。羽島を殺す命令を受けた坂上は、羽島の幼友達だった。土壇場になって坂上は仲間を裏切り、羽島に事件の真相を伝えて、自分は仲間の拳銃に斃れた。意外にも、春美の父が院長をしている病院の経営者吉岡こそ、麻薬組織の首魁だと判った。一味が庄司刑事らの手で壊滅されたことはいうまでもない。

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