若夫婦は朝寝坊

劇場公開日:

解説

池田プロダクション第一回作品。川路一郎が脚本を「次郎長三国志 第七部 初祝い清水港」の松浦健郎が潤色、「秘めたる母」の小田基義が監督した。撮影は「秘めたる母」の井上莞、音楽は「浮気天国」の佐藤勝の担当。出演は「ジャズ・スタア誕生」の本郷秀雄、相原巨典、広瀬嘉子(「赤線基地」)、新人二条雅子など。

1954年製作/55分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1954年1月9日

ストーリー

玩具貿易会社の営業部に勤める草島君は、新婚三ヵ月目の或る日、朝寝坊をして大失敗をしてしまった。横浜を出航する外国船に玩具を積込むことになっていたのだが、草島君が駈けつけたときは既に出航したあと。これがもとで草島君は加代子夫人と大喧嘩をし、怒った夫人は離婚を宣言して妹の純子夫人のところへ行ってしまった。純子夫人は草島君の同僚田所君と結婚していたが、事情を聞かされた田所君が草島君を思わず弁護したため純子夫人の逆鱗にふれて家を追い出されてしまった。田所君はやむを得ず草島君の家に転りこんだ。その晩、加代子姉妹に突然ハワイのおばあさんから電報が舞いこんだ。孫娘たちの幸福な家庭生活を見せてくれれば莫大な遺産を二人に分けようというのだ。あわてた姉妹は翌朝草島君、田所君と相談して表面だけ円満な夫婦を装おうと決めた。羽田についたおばあさんは無事に日本見物を終え、いよいよハワイに帰ることになったが、その送別会の晩、停電騒ぎがあって、その間にかねてからおばあさんの鞄に目をつけていた不良たちの手によっておばあさんの大事な財産入り鞄が盗まれてしまった。若夫婦たちは心配してハワイまでの小遣いをおばあさんに差出した。感激したおばあさんは翌朝多額の小切手をまだ寝ている若夫婦たちにそっとプレゼントして羽田空港に車を急がせた。鞄の中味はお土産の玩具だけだったのだ。

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