近世名勝負物語 血闘(1953)

劇場公開日:

解説

村松梢風の「近世名勝負物語 花の講道館」につぐ映画化。白井義男がモデルである。「続々十代の性典」の須崎勝弥、「幸運の椅子」(旧日映作品)の高木俊郎が脚色、「花嫁の性典」の仲木繁夫が監督した。撮影は「歌う女剣劇」の秋野友宏、音楽は「薔薇と拳銃」の浅井挙曄。「続々十代の性典」の根上淳、沢村美智子、南田洋子。「胡椒息子」の新人北原義郎、「続丹下左膳」の三田隆、「あにいもうと(1953)」の潮万太郎などが出演する。

1953年製作/89分/日本
劇場公開日:1953年10月14日

ストーリー

焼野原の東京に復員した平井は恩師加納天外を尋ねたが、彼は他界し娘景子は拳闘界の雄キング川内の世話になっていた。天外の流れをくむ菊波拳闘会に入った平井は、昔の面影もない落ちぶれた拳闘場で血のにじむ練習が始まった。第一線を退いたキング川内は、弟隆の指導者としてこれも必死の修錬をつんでいた。平井の目標はこの隆を倒す事だったが、平井には盲腸炎の痛みがあってフットワークに影響し、隆に対する最初の挑戦は失敗に終った。平井に想いをよせる酒場の女美代は、客の金融会社社長仲庄から金を借りて平井を入院させた。彼女の好意にいつしか平井もほのかな愛情を感じるのだった。手術の経過は良好で、彼は再びリングに立った。然し美代が金のため仲庄から肉体を求められていると知った彼は愕然とした。周囲の止めるのも聞かず、金のため草拳闘に身を投じ、悪徳興行師にかかって酷い目にあった平井は、自暴自棄に陥ったがキング川内から励まされて再び起上った。彼の練習を見たケイン博士は自ら指導を買って出た。平井の技は急速に進歩し、ついに前人未踏の二階級の日本選手権を獲得した。その頃景子は隆と平井への愛情に板ばさみとなって悩んだが平井の心は拳闘に集中された。ただ仲庄から逃れるため踊り子になって姿を消した美代のことが気がかりだった。そして彼は美代の面影を胸にひめながら、日本人として最初の世界選手権争奪のリングに上った……。

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