早稲田大学

劇場公開日:

解説

文芸春秋連載の尾崎士郎の原作を、「かっぱ六銃士」の八住利雄が脚色、「残侠の港」の佐伯清が監督した。撮影は「子は誰のもの」の西川庄衛、音楽は「山下奉文」の高田信一、小沢、千田、東野、青山をはじめとする新劇人を中心に「残侠の港」の徳大寺伸、「江戸の花道」の大友柳太朗、「サラリーマンの歌」の佐野周二、「君に捧げし命なりせば」の宮城野由美子、「花の喧嘩状」の山根寿子、「青春銭形平次」の伊藤雄之助などが出演する。

1953年製作/117分/日本
原題:Waseda University
配給:東映
劇場公開日:1953年10月27日

ストーリー

明治十五年、薩長藩閥の手で参議の席を追われた大隈重信は、私財をなげうって府下早稲田村の茶畑に東京専門学校を創立した。高田早苗、坪内雄蔵ら教授七人、学生八十七人、政府の干渉は資金面にまで及び、金融に奔走する小野梓は過労から健康を害して死亡した。二十一年大隈は外務大臣として入閣、激越な世論を浴びて条約改正案の通過に努力したが、狂信的な愛国者来島の爆弾を受けて片足を失うに至った。然し学校は明治三十五年早稲田大学と改称し次第に発展した。大正四年天野学長に代って高田前学長の再任説が起り、学生も二派に分れて相争うに至った。下宿三盛館に住む波島、保谷、杉ケ枝、高見、西方等も争いにまきこまれ、波島は負傷さえしたが、彼を愛する下宿の一人娘まり枝の手厚い看護を受けた。やがて大学は新学令によって昇格、波島はまり枝と結婚して地方の教師となった。十一年巨人大隈死亡、十四年には軍事教練反対の運動が起り、安部、影山両教授の退任を見た。昭和六年田中総長就任、やがて満洲事変から軍国主義の興隆、戦争への突入となり、波島の長男圭吉は父の後をついで早大に入学、学徒動員によって出征、愛する美貴と結ばれる日を待たず戦死した。戦災によって校舎は焼けたが、終戦後の大学に圭吉の弟晋が入学し七十周年記念の式場に姿を見せた波島の心は感慨無量であった。

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