悲恋椿

劇場公開日:

解説

製作は浅井昭三郎。萩原四朗の原案で、「決闘五分前」の若尾徳平が脚本を書き、「佐渡ケ島悲歌」の安田公義が監督、「トコ春じゃもの」の長井信一が撮影に当っている。長津義司の音楽によって主題歌を歌うのはテイチクの菅原都々子。出演者の主なものは、「十代の性典」の沢村晶子、「縮図」の山内明、「地獄太鼓」の霧立のぼる、若杉曜子、「韋駄天記者」の河野秋武、信欣三などである。

1953年製作/89分/日本
劇場公開日:1953年5月6日

ストーリー

本城早智子は恵まれないオペラ・コーラスの歌手をしていたが母娘二人の生活に苦しくなり、スバル・レコードの養成歌手に転向したが、この世界でも仲々機会には恵まれなかった。オペラ時代の親友林光枝の兄がスバル・レコードにいたので、この林の推せんで作曲家笠原に紹介され、作曲家に評判の悪い人気歌手椿ルミ子の代りに彼の新曲を歌わせて貰い成功した。そしてその生活も次第に派手になった。芸能記者北村の紹介でラジオ関東の青年プロデューサー杉浦に引き合わされ、その好意で杉浦の番組に出演するようになり、早智子の人気は更に高まった。が、それと同時に杉浦とも急に親しみを増し、その仲が人の口の端にのぼるようになった。杉浦に病妻があると知ってからは早智子の愛執と悩みは深まり、京都の劇場での公開録音ショウに早智子の名が急に削られたことから彼女は杉浦のあとを追って、そのまゝ逃避行の旅に出た。そのため杉浦はあやうく首をまぬがれたが早智子は引退して蔭の女となった。杉浦の前途を心配する黒沢課長から身を引けといわれ、最後の決断を杉浦に求めた。思い出の湖畔で杉浦の返事を待ったが、彼にはやはり病妻を犠牲にすることは出来なかった。杉浦を一人東京へ送ってから、早智子は湖上に舟を漕ぎ出し、毒をあおった。

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