逃亡地帯(1953)

劇場公開日:

解説

製作の加藤譲、脚本協同の松浦健郎は「恋人のいる街」の顔ぶれである。「あゝ青春に涙あり」の杉江敏男、「親分の青春」の山崎一雄がそれぞれ監督、撮影に当った。「恋人のいる街」の三國連太郎、「風雲千両船」の志村喬、「午前零時」の久慈あさみ、「二人の母」の植村謙二郎、浜田百合子、他に新人北川町子(好子改名)などが出演する。

1953年製作/91分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1953年3月19日

ストーリー

神戸で危険な密輸品の取引を終え、東海道線二等に乗込んだ若いギャング矢部四郎は、憂い顔の美しい婦人と隣合せる。彼女の名は相川秋子、富裕なだけで取柄もない夫にあきたらず、家を出てきたのである。彼女はふと言葉を交した矢部の凄惨な逞しさにひかれ、矢部は秋子の清純な印象に胸をときめかせた。友人の許へ寄ると称して秋子は矢部とともに横浜に降りた。--ギャングの本拠ホテル・ダリアへ帰りついた矢部は、情婦のトシエが親分仙石に無理じいに寝取られていることを知る。彼はトシエと仙石をはげしく憎むが、トシエの執拗な情熱は矢部を放さなかった。彼と秋子とのひそやかな愛情をつきとめるや、彼女は狂気のように矢部の正体を暴露した。夢破れた秋子は、帰郷すべく決意する。が、矢部はもう秋子なしではいられなかった。片腕のダリアの刺青を焼きつぶし、止宿先--ニューグランド・ホテルの秋子をたずねて哭きながら飜意を乞うた。秋子はその真情にほだされたものの、尚釈然としない。と見て、彼は本拠に立戻り、仙石にはっきりと足を洗うことを告げる。殺気だった仲間の視線ととりすがるトシエをはね返して、彼は再びホテルのドアを叩いた。秋子はすでに立去った後である。茫然と街にさまよい出た彼は、とある橋の畔りにたたずむうち、逆上して仙石を殺し、さらに彼を追せきしてきたトシエの拳銃にたおれた。

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