母を恋う歌

劇場公開日:

解説

「ある夜の出來事」「夢よいづこ」の新映プロの製作で、脚本は「紅涙草」の山崎謙太と高柳春雄の共同執筆、監督は「魚河岸帝国」の並木鏡太郎、撮影は小原譲治が担当している。出演者の主なものは「結婚行進曲」の高杉早苗、「恋風五十三次」の若山セツ子、「朝の波紋」の岡田英次のほか利根はる恵、二本柳寛等である。

1952年製作/82分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1952年6月5日

ストーリー

最愛のわが娘と離れて十二年、旅回りの女奇術師天旭齋三洋は娘の帰郷を待ちわびていた。母の面影を描きながら帰ってきたまゆみが汽車から降りて見た母は、面影とはうって変わった無教養な女であった。母のアパートに落ち着いたまゆみは、一座の支配人近藤が母の情夫であり、しかも彼には一座の踊り子テル子という情婦がいることを知った。ある日まゆみは偶然学友大野和子に会い、汽車の中で会った青年は和子の兄一郎であることが分かった。以来失意の生活にあって気を紛らわすため、まゆみは誘われるままに大野一家に近づいていった。一郎には光子という婚約者があったが、まゆみに愛を感じるようになった。しかし三洋の評判が悪いので、父母は頑固に二人の仲に反対するのだった。かねてからまゆみに目をつけていた近藤は人気が落ち目の三洋の追い立てを画策したが、それも皆テル子の差し金と、三洋はテル子と争って傷を負った。現在の生活に耐えられなくなったまゆみは一郎と東京に出て自活する決意をしていたが、母の重傷に思い直し、近藤と母が関係を清算する約束で舞台に立つのだった。彼女の真意を曲解した一郎は憤然と東京へ発った。そして二年、まゆみは一座の花形となり母娘二人の楽しい生活を送っていた。しかし近藤の出現によって三洋はまた無軌道な生活に戻っていく。一方帰郷した一郎は再び結婚を求める。近藤はそれを種に大野家を脅迫しようとする。遂に母の本能に目覚めた三洋は必死に近藤の後を追って彼を崖下に突き落とした。三洋は娘の幸福を願って、潔く刑事に引かれていくのであった。

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