死ぬにはまだ早い

劇場公開日:

解説

菊村到の原作『閉じこめられて』を「殺し屋をバラせ」の石松愛弘と「育ちざかり」の小寺朝が共同脚色し、西村潔の監督昇進第一作。撮影は原一民。

1969年製作/82分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1969年6月14日

ストーリー

秘密の情事が終った二人を乗せて夜の国道を走るクーペ。運転しているのは松岡。彼は、かつて神様とまで言われた名レーサーで今はカー・アクセサリー店を経営。隣りに座っている弓子は元ファッションモデル、今は出張中の夫と平凡な日々を送っていた。二人は逢う瀬を重ね、互の倦怠をうめ合わせていた。二人が非常線の尋問を通り、山小屋風のドライブ・インに入ったのは、午後十一時過ぎたった。店内にはマスターの他、七人の男女がくつろいでいた。壁際のテーブルには“新婚翼の男女”が座り、ジュークのそばでは、若い娘が身体を揺ぶっていた。一方の壁際の長椅子にはタクシーの運転手がぐったりもたれ、中年の医者がカウンターに、その奥では“陰気な男”が黙々とマッチを積み重ねて塔を作っていた。そこへ薄汚れたジャンパーにGパン姿の若い男が飛込んで来た。彼は今、自分の愛人を殺して来たところだ。死んだ愛人は十一時三十分に、ここで別の男と待合せをしていたという。男は目指す敵を探しはじめた。そこに警官が尋ねた。重要事件の容疑者を捜査に来たのだ。若い男は、警官を射殺するとますます狂暴化。拳銃をかまえて密室内の一人一人を強迫した。医者に新婚の女を抱かせ、新婚の男にその復讐をけしかける若い男。松岡と弓子は、若い男の狂気じみた激情の底に、事の善悪を超えた人間の真実を見るのだった。やがて、若い男のピストルが松岡に向いた。弓子は松岡の前に出、松岡はそれを制して銃口の前に出た。若い男は、とっさに弓子を離し、裸になるよう命じた。弓子が屈辱をこらえて裸になった時、銃声が聞こえ若い男は倒れた。陰気な男が射ったのだ。やがて、彼は殺人現行犯並びに警官連続射殺事件の容疑で逮捕された。外に出た二人は二枚目の男に出会った。彼こそ若い男が狙っていた人物だった。

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