劇場公開日 1970年6月3日

触角のレビュー・感想・評価

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4.5鋭いカメラワークで画面にスキがない。

2022年6月26日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

ある評論家によるとフロイトの理論をベースにした新藤監督映画では最も難解な映画とあったが、個人的にはとても評価できる映画であった。
乙羽信子の凛とした振舞、洋服、顔立ち。他の新藤映画では見せないその雰囲気を見るだけでも価値があった。素晴らしい女優である。
息子を溺愛する母、マザコンの息子、息子の恋人の若い女性の関係を鋭いカメラワークで追い、画面にスキがない。そして若い恋人がこの母息子に対する驚きと視線に対し、決して母は乱れない。
「本能」「性の起源」と続き、性をテーマとした映画と言われている。興行的にはヒットしない映画かもしれないが、印象深い作品であった。

広島市映像文化ライブラリー。

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M.Joe