監獄博徒

劇場公開日:

解説

石山久三郎の原案を「博徒」の小沢茂弘と村尾昭が共同で脚色、小沢茂弘が監督した博徒シリーズ二作目。撮影はコンビの山岸長樹。

1964年製作/95分/日本
配給:東映
劇場公開日:1964年10月21日

ストーリー

囚人千五百人を収容し、生地獄と呼ばれる三池監獄では、名古屋から下関までの上方組と九州組の二大勢力が対立していた。上方組は大阪高田一家の貸元立花猪三郎。九州組は門司の萩原組の兄弟分熊谷勇がとりしきっていた。上方組新入りの文吉は、下関・瀬戸口組の二代目で、彦島埋立工事の縄張り争いで父親を闇打ちにした梨岡組の親分を射殺して、監獄に入ったのだった。だが熊谷がこの梨岡組と縁つづきとあって、上方、九州の争いは、以前にも増して強くなった。猪三郎に恋情を奇せる大阪松風楼の女将うたは、猪三郎に面会にゆく途中、同じ三池監獄にいる夫北原与之助を訪ねる妻きよの、高熱に喘ぐ姿を見て、猪三郎に、北原の仮出獄に手を貸すよう訴えた。九州組轟看守殺し事件に巻きこまれて懲罪房に入れられ、憔忰した北原を見た猪三郎は義侠心を働かせて、脱獄を助けた。だが努力もかいなく、きよの死に目にも会えず、北原は凄惨なリンチの末、責め殺された。そして猪三郎は懲罪房へ叩き込まれた。一部始終を知った熊谷は、猪三郎に惚れこみ、猪三郎を助けるために、九州組、上方組に炭鉱の作業の中止を命じた。サボタージュに狼狽した典獄らは猪三郎を釈放した。上方組と九州組とで手打式が行われようとした日、文吉は梨岡組の兄弟分萩原組が、彦島埋立工事を横取りするため、恋人ちえを殺し、姉まつに重傷を負わせたと聞き、狂ったように暴れた。そのさわぎで落盤事故が発生し、文吉は重傷を負い死亡した。間もなく落盤事故の人命救助で仮出獄した猪三郎と熊谷は、女だてらに瀬戸口一家を守る、文吉の姉まつを助けに下関にとんだ。だが子分福田の裏切り行為などで、瀬戸口組と萩原組の間は複雑をきわめ、熊谷は、萩原組の手で殺された。熊谷の死に激怒した猪三郎は萩原組に殴り込み、ついに親分萩原を叩き斬った。すべての罪を一身に背負って、再び三池監獄に戻る猪三郎を霧が深くつつんでいった。

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