劇場公開日 2020年8月3日

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「名作中の名作」道(1954) あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0名作中の名作

2018年3月11日
Androidアプリから投稿

ジェルソミーナは元々は白痴ではないと思う
多分13か14才位の中学生程度の設定ではないか
確かに頭の回転は良く無い方だけども
だからあの程度の知恵なのだと思う
ザンパノにすぐ女にされて、恥じらいながらも性に目覚めて喜ぶさま
ザンパノに愛想がつきたと逃げ出しながら、連れ戻しにきたザンパノを見たときのぶたれながらも嬉しそうにしたがう、なんという名演技!名演出!
白痴となるのはザンパノが殺人を犯してからのこと
彼女の幼い小さな精神のキャパでは 整合できず神経の衰弱していく様の演技もものすごい!
これが終盤の海沿いの村で、村人が何とか世話を施そうとしたのに、本人が生きる意欲を無くして衰弱死していったさまがハッキリとザンパノと観客に伝わるように活きている
ザンパノがそのはなしを聞いてからアイスクリームを買い食いするシーン
あれを撮るフェリーニ監督は神がかってる
あれがなければ渚で泣くシーンが活きてこない
ザンパノもまた彼女をむげにしているようで実は女房として扱っている
それを各シーンで滲み出すようにわからせる演出、それに応えた演技
補強する脇役のセリフ
あいつは吠えることしかできない
本当に凄い映画だと思う

あき240