劇場公開日 1970年5月1日

裸足のイサドラのレビュー・感想・評価

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3.0自分に素直に生きた人なのですね。

2022年11月25日
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鑑賞方法:DVD/BD

毎日の生活の「幸せ度」を上げる秘訣として、他人が自分に対してする評価を鵜呑みにせずに、自分自身の価値基準を大切にすることーというのは、ある心理学カウンセラーの言葉ですが。
それで言えば、彼女は自分の価値基準を、愚直なまでに大切に生きた人だったのですね。おそらくは。

午前十時の映画祭でたまたま同じ時期に観た『蜘蛛巣城』の主人公が、もののけの予言に囚われて自分を見失って行く姿と、好対象だったのが、印象的です。

芸術家としての才能もない凡人の評論子としては、彼女がそういう生き方をしたことを、心に留めて心がけるのが、せいぜいだとは思います。(涙)

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talkie

2.0凡人の私には、その生き様に共感出来ることが余り無く…

2022年8月26日
スマートフォンから投稿

昨年、ヴァネッサ・レッドグレイヴ主演の
「欲望」を鑑賞。
更に先日、フレッド・ジンネマン監督の
「ジュリア」の中の彼女の存在感に
感服した経緯から、
キネマ旬報第19位のこの作品を初鑑賞。

レッドグレイヴのプロフィールを拝見すると
イサドラと彼女の生き様が
かなり符号して見えるので、
彼女自身がこの役を積極的に望んだのではと
勝手に想像した。
しかし、恋にも、踊りにも、
自由奔放な彼女の生き様に、
凡人の私には共感出来ることが
余り無かった。

また、子供を作っても結婚はしない、
との姿勢は、
「ガープの世界」の母親が思い出されたが、
昨今の子殺し事件の母親とは異なり、
愛情が重い分だけ子供達の事故死が
彼女に与えた影響は如何ほどだったろうか。

イサドラは、“モダンダンスの祖”と評される
かなり有名なダンサーのようだが、
私にとっては知識外の人物だったので、
少し彼女の予備知識を入れた上で
この作品を鑑賞していた方が良かったかな
とも思わされた、
子供達の事故死の後追いにも思えるような
驚愕の彼女の死を予期出来たとしても。

演出としては、
時折ユーモラスな描写も織り込まれたものの
グロテスクなイサドラの事故死の描写など、
首尾一貫しない作風に感じられ、
また、現在と回想シーンのかみ合いが
今一つのように思われることもあり、
上手さを感じることは無かった。

従って、見事なダンスシーンも含め、
かなりの熱演だったレッドグレイヴの演技が
どうのこうの以前の鑑賞になってしまった
のは残念だった。

しかし、この映画の監督が
私の若い頃に面白く鑑賞した記憶のある
「フランス軍中尉の女(キネマ旬報第9位)」
と同じ人だったことも認識外だった。
また、再鑑賞すべき作品を発見する
切っ掛けにしてくれた「裸足のイサドラ」
の鑑賞にはなったが、
そちらのカレル・ライス監督の演出力は
どうだったのだろうか。

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KENZO一級建築士事務所

4.0女神

2022年8月13日
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1968年の英仏映画

晩年のイサドラ・ダンカンと
彼女が自伝のために回想する人生を映像化した

無垢みたいだった彼女が歳月と男性により
変化していくのが興味深かった

名声も得て パトロンの潤沢な支援を受け
思うがままの生活もしてみたが
人前では踊らなくなった彼女を
天は許さない、とばかりに子供は奪われる

やはり踊りは追求、深化させようとするから
招待されたソビエト連邦と恋人の影響は受け
米国では非難される

レッドグレイヴは長身で手足が長く
モダンダンスの始祖にうってつけでした
美女だけど色気があまり感じられないようなところも
かえって神々しかった

ダンカンに〈ペンタクルのキング〉と評された
大パトロンのシンガーは彼女に何を見たのでしょうか

彼を演じたジェイソン・ロバーズはやはり存在感がありました

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jarinkochie