龍の網

解説

大正8年10月3日横浜埠頭にマリー・ウォールキャムプ嬢一行18名を迎えたことは今尚愛活家の印象に新たなるところである。一行が日本及びフィリピン、中国等を背景として撮影したのがこの映画であることは説明するまでもない。原作はJ・アレン・ダン氏の「老子の花弁」で、これをジョージ・ハイヴリー氏と監督のヘンリー・マックレイ氏とが脚色した。嬢の相手役ハーランド・タッカー氏は日本に於て嬢と結婚式を挙げた、というからウォールキャムプ嬢夫妻の新婚旅行の余興に撮したような気もする。とにかく見て面白いことは確実である。

1920年製作/アメリカ
原題:The Dragon's Net

ストーリー

中国の最大寺院の仏壇には8つの花弁から成っている蓮の花--それには永世不滅という不可思議な定則が深く言い含められている--その神聖な花がいとも神々しく飾られている。マックベー教授はこの奇怪な花の秘密を徹底的にとかんとした。莫大な報酬金を以て、税務官の娘マリー・カールトンから買収した1つの花弁及び自分が所持している5片を合わせて、彼には6片の花弁があった。残る2片の内1片はこの世を去って、蓮の台に明るい再生を味わっている、かつて彼の下男であった人……その咽喉深く蔵置されている。他の1片は何人も想像し得ない東洋のある場所に隠されてあった。これら2片の花弁がなくては蓮の花に宿る深い意義は不可解であった。従ってこれらの2片を得るため、彼れマックベー教授は如何なる犠牲も惜まないと断言したのであった。やがて冒険家ハーラン・キーラーにマックベー教授から使命が下った。彼は花弁の捜索に、怒涛巨浪荒れ狂う太平洋を越えて、東洋指して出発した。レッディング博士はマリー・カールンの父を殺害した後、同じくその花弁を目的に、道を東洋に急いだのであった。汽船内に於て俄然マリーには戦慄すべき呪の手が下りて来る。呪の手とは何?

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