四枚の羽根(1929)

解説

「地上」「チャング」の2作によって名を成したアーネスト・B・シューザック氏とメリアン・C・クーパー氏との第三回作品でパラマウント社の超特作映画である。A・E・W・メイスン氏作の冒険小説を「都会の幻想」のホープ・ロアリング女史が改作「店曝らしの天使」「忘れられた顔(1928)」のハワード・エスタブルック氏が脚色したもので「都会の幻想」「一夜の秘密」のロタール・メンデス氏がクーパー、シューザック両氏の監督補助に当った。出演者は「人生の乞食」「君恋し」のリチャード・アーレン氏、「希望の船」「空行かば」のフェイ・レイ嬢、「カナリヤ殺人事件」「都会の幻想」のウィリアム・パウエル氏、「夢想の犯罪」「忘れられた顔(1928)」のクライヴ・ブルック氏を初め、「掠奪軍」のセオドア・フォン・エルツ氏、「レビューのパリっ子」のジョージ・フォーセット氏、「赤い鳩」のノア・ビアリー氏等酔い顔ぶれを網羅している。なお撮影は「熊馴らしの娘」「復活(1927)」のロバート・カール氏が担任した。

1929年製作/アメリカ
原題:The Four Feathers

ストーリー

フェヴァシャム将軍の一子ハリーは幼い時から父親に勇気を持て勇気を持てと言われフェヴァシャム家は先祖代々英国随一の武将の血統であるからかりそめにも家名を汚すような卑怯な振舞をしてはならぬと戒められて育った。ハリーは長じて父の希望通り軍人となり陸軍中尉に昇進したが、勇気を持て勇気を持てと言われた結果、自分にはその勇気がないのだと思い込むようになり、臆病者になった。彼は中尉に任官されたので幼馴染みの恋人エスネ・ユウスタスに結婚を申込みその承諾を得た。彼の親友トレンチ中尉ダーランス大尉キャッスルトン中尉はハリーの婚約を悦び祝いを述べに揃ってやってきた。その席上でハリーは、近々の内にアフリカのスーダンの奥の蛮地に出征を命ぜられるという内報を受取った。彼はアフリカの蛮地などに出征するよりもエスネと楽しい新婚旅行をしたかった。それでハリーはその手紙を炉に棄てて3人の友達に自分は軍職を退こうと考えていると告げたが、トレンチ中尉は煙草の火をつけようとして燃えないでいた件の手紙を拾い、ハリーの本意を察した。何も言わずに辞去した3人は共の卑怯を慨歎し、ハリーに各々1枚宛の白い羽根を送った。エスネにそれが何を意味するかと聞かれた時彼は白い羽根は卑怯を意味すると告げなければならなかった。軍人の娘であるエスネは自分も白い羽根を与え婚約を取消した。ハリーは軍職を剥奪されたが父フェヴァシャム将軍の動功に免じて軍法会議に付せられることだけはまぬがれたが、病床にあった彼の父は驚きと悲しみとのために急に死んでしまった。父の死に直面したハリーは4枚の白い羽根を取戻させずには置かぬと決心し、単身スーダンに赴いた。そしてトレンチが蛮人のためオムダーマンの黒穴という牢屋に囚われていると聞いて彼を救い出した。それから蛮人共に包囲された砦に負傷しているダーレンス大尉の許へ乗り込み大尉に代って指揮官となった。そしてキャッスルトン中尉が率いる援軍が蛮人軍と衝突して苦戦しているのを応援して蛮人軍を潰滅させた。3人の友達は皆ハリーに白い羽根を返してくれと言った。この大功によりハリーは再び英国将校となり名誉の勲章を貰った。エスネが彼から羽根を取戻し許しを乞うたことは言うまでもあるまい。

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