猛獣師クライド

解説

米国でもっとも有名な猛獣使いの一人たるクライド・ビーティーが主演する映画で、エドワード・S・アンソニーが書き下ろした物語を、「大空の闘士」のデール・ヴァン・エヴァリーが潤色しアンソニーが「全米軍」のフェルディナンド・ライハーと共同して脚色し、「インチキ競馬」のカート・ニューマンが監督し、「全米軍」「蹴球大学」のジョー・ロビンソンが撮影した。助演者は「処女読本(1932)」「紐育の歩道」のアニタ・ペイジ、「待ちかねる処女」「全米軍」のアンディ・デヴァイン、「虎鮫」「肉体」のヴィンス・バーネット、「聖ジョンソン」「地獄のサーカス」のレイモンド・ハットン、「街の野獣(1932)」「怪物団」のウォーレス・フォード、子役ミッキィ・ルーニー等である。

1933年製作/アメリカ
原題:The Big Cage

ストーリー

猛獣使いのクライドはジョン・フィップル主宰の曲馬団で20頭のライオンと20頭の虎を同時に登場させて、それを使わせる、という大呼び物をやらせることとなった。それは高価な猛獣の幾頭かを殺すだけのことで到底人間にはできない芸当だ、と言われてもフィップルはクライドならできると確信していた。この信頼をかけられたクライドは懸命の稽古を始めた。助手はかつて猛獣使いであったが、酒のために駄目になったティム・オハラが勤めた。空中曲芸の花形リリアン・ラングレーも恋人のラス・ペニィとともにフィップル曲馬団に加わったが、ラスも以前は猛獣使いだったが一度ライオンにひどい目に合わされてからというもの、恐怖症にかかって駄目になっている男である。クライドはラスの恐怖心を除いてやろうと手を尽くしたが無効だった。ティムの息子のジミィは父こそ世界一の猛獣使いと信じて、故郷の学校を飛び出してサーカスへやってきた。折悪しくその時ティムは酔っぱらっていたが、ジミィの気持ちを知った人々はティムに猛獣使いの頭の征服を着せてジミィに会わせた。酔っぱらって気が大きくなったティムは、息子に自慢したくなり、ライオンの檻に入った。怒ったライオンは憐れなティムを撲りつけて殺してしまう。孤児となったジミィはクライドが育ててやることになった。いよいよクライドがライオンと虎とを同時に使う大呼び物を観衆に見せる日が来た。それはすばらしい見物で観衆はただ驚嘆する限りだった。ところが突然の雷雨に驚いた猛獣共は俄然暴れ出し、逃げ出した一頭のライオンはリリアンに飛びかかろうとした。恋人の危急を見たラスは恐怖を忘れて彼女を救った。猛獣共がリングに飛び出し観客が総立ちとなった時、クライドは鞭と空弾とで無事に檻の中へ追い込んだのである。

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