メリーの踵

解説

「二十三時間半」「亭主の秘密」などと同じくダグラス・マックリーンドリス・メイ共演のパ社インス映画。かつてニューヨークで好評だったメイ・タリーの舞台劇をルーサー・リードが脚色し「亭主の秘密」同様ロイド・イングレアムが監督したものである。ニール・バーンズ、ジェームズ・ゴードンらが共演している。

1920年製作/アメリカ
原題:Mary's Ankle

ストーリー

若いハムプトン医師には一向患者がなく財政窮乏は年中盛大であった。彼の2人の親友も不幸にして彼と覇を争う程度の貧乏さであった。ここに苦しまぎれの妙案が浮かんだというのは、ハムプトンの叔父が金満家なのを幸い、彼が愈々結婚する態に仕立てその通知を出して、甘い叔父さんやほかの者から祝物をせしめ、さてそれをおなじみの質屋へ運び込んで軍資調達といういとも不敵にも物悲しい策戦なのであった。しかもも当の花嫁御は全くこの世に陰もなき空想からなる仮設花嫁で心細さは一入空財布に応へたのである。たちまち天彼ら3人を憐んで、ハンプトン医師の事務所前に自動車椿事を惹き起こし、嗚呼妙齢一婦人の踵を挫かしめた。医は仁衛也とこの乙女メエリーを介抱しながら、仁衛は忽然と恋愛術と変じ、仮設花嫁に何とか形がつき出した。苦労人の叔父さんはこのずうずうしい策略の裏をかいてこの小壮迷医を逆に瞞著してこの乙女とともにホノルル行きの船に乗せて追放した。記名帳簿にはちゃんと叔父さんが夫婦と書いてしまった。ああ叔父さんに限ると横着な甥は感涙に咽んだという。

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