メイン・ストリート

解説

数年前非常な売れ行きを示したシンクレア・ルイスの小説を、古いチャールズ・レイ映画の脚色者として有名な、最近では「漂泊の孤児」の原作、脚色をしたジュリアン・ジョセフソンが脚色し、「六六六」「あなたの妻よ」等と同じくハリー・ボーモンが監督した。主要俳優は「舞姫悲し」「結婚とは」等出演のモント・ブルー、「女性を讃えよ」「黄昏より黎明へ」等出演のフローレンス・ヴィダーで、その他ノア・ビアリー、アラン・ヘール、ハリー・マイヤース等、ワーナー社得意のオールスターキャストである。

1923年製作/アメリカ
原題:Main Street

ストーリー

カロール・ミルフォードという芸術好きの都会の娘は、田舎育ちの医師ウィル・ケニコットと結婚して、2人はゴーファー・プレイリーの町のウィルの家へ来た。都会育ちの、ことには「美」に対する感受性の鋭いカロールは、現状に満足しきっている町の人々に、進歩的な空気を吹き込もうと心を用いたけれど、かえってそれは町の人々が、彼女に対する反感をとるに過ぎなかった。彼女の夫ウィルも、彼女をば愛してはいたが、彼女を理解はしていなかった。そして彼女に同情するエリック・ヴァルボーグと彼女とが次第に近づいて行くのは、やむをえない事であった。エリックは遂に激しくカロールを恋した。彼の父はこれを知って、一途にカロールを誤解し、町の人々の前で彼女を罵ったが彼女の夫ウィルは、この場へ来て町の人々の醜い行為を指摘し妻を救った。かくして夫の愛を疑おうとしたカロールも、初めて偉大なる夫の愛を意識し、町の人々を導く事の不可能なるを知って、彼女は夫の妻として満足する生活に入ったのである。

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