ムービートーン・フォーリス

解説

フォックス社がムービートーン及びテクニカラーを用いて製作したレビュー映画。原作及び監督は「ニュース前進曲」「モダーン三銃士」と同じくデービット・バトラー氏で、レビューの場合は「進軍」のマルセル・シルバー氏が助け、他にレビュー界の専門家たちが力を添えている。俳優では新進のジョン・プリードウン氏、ローラ・レーン嬢が主役に扮し、「缶詰行進曲」のシャロン・リン嬢、アーサー・スートン氏等が助演しているが、これは劇筋に関係ある人々でこの他に「青春万歳(1928)」のスウ・キャロール嬢、「モダーン三銃士」のデービッド・ローリンス氏、「デキシー歌舞曲」のステビン・フェチット氏その他の俳優、芸人が「脚」「ブレックアウェイ」以下九つのレビュー場面に出演する。唄と踊りと音楽と科白と色彩の入ったオール・トーキーのけんらんたるレビュー映画である。撮影は「呑気大将膝栗毛」のチャース・バン・エンジャー氏担当。

1929年製作/アメリカ
原題:Fox Movietone Foliies of 1929

ストーリー

自分の農場を貰って得た5万ドルの金を以ってバージニアの片田舎から若者ジョージがニューヨークに出て来たわけというのは舞台に働く恋人ライラと結婚したいためであった。ジョージはライラと舞台裏で合いその話をしたが次の興行の仕事をしている彼女はジョージの申し出を拒絶した。怒った彼はライラの仕事を取り上げようという目的から財政的貧乏に陥っているそこの興行を勝って持ち主となる。彼はライラに解雇を申し渡そうとするが組合の契約によってそれも出来ない。そのうち新しく入って来た女優のアンはジョージの心を巧みに捕らえ自分の勢力を張り出す。そしてだんだん増長して終いには衣装のことから舞台に出ないと我ままを言う。ジョージが困り切っているのを見たライラはアンの代わりに出場した。意外にそれが客の大喝采となった。迷の夢からジョージはライラに仲直りを申し込む。するとライラは涙を流しながら衣装部屋へ入ってしまった。この時き、道具方の仕業から最後の場面の準備が出来なくなって大騒ぎとなり持ち主から用務員に至るまで楽屋総出で珍芸を演じ、その間にようやく舞台を作ることが出来た。最後の幕が降りると2週間の前売り切符が全部売り切れたという知らせがある。75万ドルでこの興行を買い戻そうという相談が前の支配人からジョージのところへ持ち込まれる。こうして興行を貰ったジョージは舞台から身を引いたライラと故郷へ帰ってからの楽しい生活を空想しながら抱き合った。

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