マンダレイの道

解説

「殴られる彼奴」「オペラの怪人(1925)」等主演のロン・チヤニー氏主演映画で「二国旗の下」「ホワイト・タイガー」と同じくトッド・ブラウニング氏が監督したもので、ブラウニング氏自ら、ハーマン・J・マンキーウィッツ氏と共作した物語をエリオット・タロウソン氏が脚色した。チヤニー氏を助けて「神我に二十銭を賜う」「悲恋の楽聖」等出演のロイス・モーラン嬢、オウエン・ムーア氏、ヘンリー・ピー・ウオルソーン氏、上山草人氏、ジョン・ジョージ氏等が出演している。

1926年製作/アメリカ
原題:The Road to Mandalay

ストーリー

マンダレイ行きの汽船には船長の妻が病気で苦しんでいた。ひどい暴風で非常な難航だったが船長は一刻も早く目的地に着いて妻を医師に診せたかったので今にも水夫共が暴動を起こし兼ねないのにも拘わらず船を進めた。しかし夜明け前に船長の妻は女児を産むと死んだ。船には船長と看護婦のはかに牧師が乗っていたが、船長の妻が水葬されると彼女を結婚前から愛していて失恋したため宗教に身を捧げたことを牧師は告げた。船長は娘の養育を牧師に頼んだ。……20年後、当時の船長はシンガポール・ジョーと呼ばれる淫売宿の亭主になっていた。彼は顔中傷痕だらけで一方の目は白眼という恐ろしい形相をしていて、何んな悪事でも平気でしてのけた。彼の相棒はチャーリー・ウインという中国人だったが、そのほかに監督と呼ばれる英国青年シエリックもジョーの仕事に加担し、法網を潜って良からぬことをしていた。ある夜ジョーは監督と共にマンダレイへ赴いた。マンダレイには小さい骨董店を営んでいる美しい乙女がいた。その近くに牧師が住んでいたが、ジョーは牧師に自分が彼女の父であると告げることを堅く禁じていた。ジョーは娘の姿見たさに骨董店を訪れたが彼女は恐ろしいジョーの形相に怖え嫌った。しかしそのあとで来た提督には彼女も好感を持った。そして心底から堕落してはいない提督は純真な彼女の美に打たれて真面目に彼女を恋するに至った。ジョーは娘を土地柄の良い国へ連れて行きたがったが牧師はそれよりも真面目な良人を持たせることを考えた。提督はジョーに結婚することを告げたが彼は嘲って花嫁が誰だか尋ねもしなかった。が結婚式の日偶然教会の前を通りかかって己が娘が提督と結婚することを知って驚き、牧師に提督は自分の仲間の悪漢であると告げたので結婚は中止になった。ジョーは提督を手下に命じて船に監禁させた。提督を愛する娘はジョーの淫売窟へ探しに行った。そしてチャーリー・ウインに暴行されんとした時ジョーが戻り格闘が始まった。ジョーは急所を刺され死に臨んで提督を迎えにやった。提督は娘と共に逃れて船に乗って去った。死してもジョーは娘に自分が父たることを知らせなかった。牧師はジョーの開いた眼を閉じませ彼の冥福を祈った。

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