マネキンの夢

解説

「歓楽地帯」「船頭さん可愛や」「彼の捕まえし女」出演のドロシー・マッケール嬢のスター昇進第一回主演映画で、甞てコリンヌ・グリフィス嬢が主演した「自動車恋愛」と同じエドナ・ファーバー女史の原作物語を映画化したものである。脚色者は「硝子箱の処女」のジェームズ・グルーエン氏で台本も氏がリチャード・ヴェイル氏と共同執筆した。監督は「恋と休暇」「彼とお姫様」のウィリアム・ボーディーン氏で撮影は従来撮影効果係りだったアルヴィン・クネヒテル氏が担任した。助演者は「レヴュー時代」「高速度娘」のチャールズ・デラニー氏、「野球時代」「恋愛行進曲」のジャック・オーキー氏、「高速度娘ジャズの巻」「彼とお姫様」のフイズ・ファゼンダ嬢等で、エドモンド・バーンズ氏、ジェームズ・フィンレイソン氏クラリッサ・セルウィン嬢等も出演している。

1929年製作/アメリカ
原題:Hard to Get

ストーリー

ボビー・マーティンは紐育の或る夫人服店のマネキン・ガールである。彼女は父母兄妹と共に長屋住まいをしているが、身なりだけは月賦の着物でキチンとしたいる。彼女の一日は兄マーティーと口喧嘩をすることに始まる。マーティーはモダン・ボーイを気取っていて洒落や冗談では誰に負けない男である。さて家を出るとボビーは街角に立って自動車に乗せてくれそうな男を物色し、気に入った男と車が来れば早速それに乗って出勤する。店で悠長な客の前にマネキンとして立つのが最も退屈な時間である。帰りはまた誰かしら自動車で家まで送らせる。こんな生活を続けているうちに彼女は往復に自動車を提供する男達の中から二人の気に入った男を見つける。五番街に住む金持ちの青年デクスター・コートランドと自動車屋で働いてる愉快な若者ジュリー・ディロンである。五番街に住むことはボビーの父母の念願なので父母にとってはデクスターこそ理想の婿殿だったがマーティーは友達のジュリーの肩を持った。或る夜ジュリーがマーティーの所に遊びに来てボビーと一夕を共にしてから、ボビーはジュリーに心を惹かれて日を期してドライヴする約束をした。所が約束の日ジュリーは自動車の故障で遅刻したので憤慨したボビーは折柄来合せたデクスターとドライヴに行ってしまう。遅走って来たジュリーはボビーが居ないのでマーティーとマーティーの女二人を連れて出掛ける。偶然同じ場所に行き合せたため、事は益々面白くなくなり双方興ざめて帰途に就いた。ジェリーとマーティーが帰って見ると、先に帰宅している筈のボビーが未だ帰っていない。皆が思い思いに心配していると朝になってボビーが帰ってくる。彼女は途中でデクスターが非紳士的行動に出たので怒って歩いて帰ったのである。そこでボビーとジュリーは了解したが、ボビーの父母の五番街の夢は消え失せてしまったのである。

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