摩天樓の影

劇場公開日:

解説

「にがい米」「アンナ」のイタリア俳優ヴィットリオ・ガスマンが「復讐は俺に任せろ」のグロリア・グレアムとともに主演する移民問題を扱った活劇で、アイヴァン・トース(「フォーサイト家の女」)製作、マクスウェル・シェイン監督になる1952年作品。脚本はトースとシェインの合作である。撮影は「ブワナの悪魔」のジョセフ・バイロック、音楽は「乱暴者」のリース・スティーヴンスの担当。新進のアン・ロビンスン、「シェーン」のダグラス・スペンサー、「夜霧の港」のロビン・レイモンド、新人ジェリー・パリスなどが助演するほか、トロムボーン奏者のジャック・ティガーデン及び、ショーティ・ロジャースとそのバンドが出演する。

1952年製作/アメリカ
原題:The Glass Wall
配給:コロムビア映画会社
劇場公開日:1954年4月19日

ストーリー

ニューヨーク港へ入った移民船コンコード号に、密航者として直ちにトリエステへ送還されるピーター(ヴィットリオ・ガスマン)が檻禁されていた。彼は、移民官の取調べに対し、ナチ収容所時代に助けたことのあるクラリネット吹きのトムという男がこの町にいると申し開きをしたが聞入れられず、止むなく、その夕方、デッキから埠頭へ飛び降りてニューヨーク市内に逃れた。そのとき、彼は肋骨に負傷をした。ピーターはタイムズ・スクェアを歩き廻ってトムを探したが、そのころ、トムは失業楽士のたまり場にいた。警察は直ちに捜査活動を開始し、新聞にもピーターの写真が出た。ジャック・ティガーデンの楽団でテストされることになったトムは、その途中ふと新聞でピーターのことを知って早速彼を救いに移民局へ行こうとしたが、恋人のナンシー(アン・ロビンスン)は就職口の方へ先に行くようにと促した。喫茶店で食事をしていたピーターは窃盗をして追われるマギーという女(グロリア・グレアム)を助け、その代わり、彼女の部屋に匿ってもらうことになった。しかし、家主の息子の邪魔で2人は家を出なければならなくなり、途中、巡査に発見されてマギーは捕ってしまった。一方トムは演奏を途中で抜け移民局に行き、移民官にピーターの無実を証明した。警察は疑いのはれたピーターを発見する為の活動をつづけることになった。そんなこととは知らぬピーターは弱りはてて街を彷徨ううち、行きずりのダンサーに救われたが、その弟から追出しをくって再び戸外に出た。疲れきったピーターは、夜が明けたとき国連本部の巨大なガラスのビルの前に立っていた。そして、追ってきた警官の手を逃れようとビルの中に逃げこみ、警官と一しょにトムやマギーが彼を呼んでいるのにも気がつかず屋上まで逃げてきた。しかし、そのとき、漸くトムの声が彼の耳に入り、危いところで救われて、入国も許可された。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く
関連DVD・ブルーレイ情報をもっと見る