武装ラグビー

解説

「曠原の伊達男」「狂へる銀翼」のアルフレッド・ワーカーが監督した映画で、主役は「巴里の丑満時」「悪魔の富籤」のヴィクター・マクラグレンが勤め、「大西洋横断」「沈黙の証人」のグレタ・ニッセン、「キング・オブ・ジャズ」のネル・オデイ、「街の狼」「鉄窓の女」のアラン・ダインハート、「恋を食べる女」「夫を殺すまで」のアーサー・ビアスン「虎鮫」のヴィンス・バーネット、マージェリー・ビービ、エスター・ハワード、アイヴァン・リノウ、スタンリー・フィールズ等が助演している。ジョエル・セイヤーの原作をベン・マークソンとルウ・ブレスロウが共同して脚色に当たったもので、撮影は「反逆者」「春ひらく(1930)」のL・ウィリアム・オコンネルが担当である。

1932年製作/アメリカ
原題:Rackety Raxl

ストーリー

ナックス・マッグロインという、メリケンギャングの親分は腕つ節が強く、おまけに山気のある男でー自分の努力を利して、今では、メリケン国に誇る大ギャング会社を設立し社会百般の事業に手を延ばし、その威勢四海を治めるようになりましたが、彼にも多くの敵がありました。そして彼らのあるものは、ナックスの縄張りを荒らして彼に致命傷を与えようと企むものもありましたーその一人が泣く子も黙るジョー・ギロッティというギャングです。ある時ナックスは彼の顧問弁護士や子分を引率して名物のフットボール・ゲームを見物に出掛けました。8万人のフットボール・ファンによって埋め尽くされた大スタジアムを眺めた彼ナックスの頭の中にたちまち奇想天外の一大妙案が浮かんで参りました。その翌日から、ナックスは古手大学校の売り物を物色し始めました。そして幸いカナーシー大学というのを買収して自ら総長の椅子に就き、自分の部下である所のレスラーや挙闘家の古手等を相当なフット・ボールの選手に仕立て、その翌日から手当り次第に他校に挑戦し片っ端から相手を総なめにして莫大な金を儲けました。このことを知ったジョーは「ナックスばかりに儲けられたんじゃ御先祖様に申し訳がねえ」とばかり彼も早速古手の大学を買収し子分たちを集めてフットボール・チームをでっち上げ、ナックスのカナーシーに挑戦しました。斯くして、レーキショアー(ジョー側)対カナーシイ(ナックス側)両大学のフットボール・ゲームはお天道様見通しでしかも、25万の熱心なる観衆の面前で行われることとなりました。大試合は興奮と喧騒の内に次第にクライマックスへと引き上げられて参りましたが、面と腕とで男を磨くギャングとギャングーいつまで、フェアープレイの続けられ様はずは有りません。両軍の応援団はシビレを切らして機関銃の火蓋を切るに至り、スタジアムはたちまち修羅の巷と化してしまいました。この激戦中に、ギャング界の二巨頭は天運尽きたとでも申しましょうー子分の一人が仕掛けた、ダイナマイトのために木葉微塵となって彼らの魂は地獄へと落ちて行きました。かくてナックスとジョーが居なくなってからというものは、メリケン国の運動戦線異常なしということになったそうであります。

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