春の珍事

劇場公開日:

解説

「失われた週末」「呪いの家」のレイ・ミランドが、新星ジーン・ピータース及びラジオ界から来た新人ポール・ダグラスと共に主演する喜劇で、「三十四丁目の奇跡(1947)」の原作者ヴァレンタイン・デイヴィースが、シャーリー・W・スミスと共作したストーリーを自ら脚色し、「旋風大尉」のロイド・ベーコンが監督し、「荒野の決闘」のジョー・マクドナルドが撮影した1949年作品。助演者は「私は殺される」のエド・ベグリー、「善人サム」のレイ・コリンズ、新顔のテッド・デ・コルシア、ジェシー・ロイス・ランディスなどである。

1949年製作/87分/アメリカ
原題:It Happens Every Spring
配給:セントラル
劇場公開日:1950年4月11日

ストーリー

ある大学の化学講師ヴァーノン・シンプソンは女学生のデビー・グリーンリーフと恋仲であるが、安月給なので結婚ができない。でも望みがない訳ではない。デビーの父の総長がヴァーノンを実験所長に任命すればよいのだ。そのためには博士号をとらねばならぬ。そのために彼は南京虫退治の特効薬を研究中である。しかも研究が完成しかけた日、窓から飛込んで来た1個のベースボール球は実験器具をメチャメチャに破壊したのである。うらみのボールを取り上げてみると、半完成の液にぬれたボールが木材質を反発する不思議な性質を有していることを発見する。ヴァーノンは素晴しい考えを思いつく。彼は大変な野球ファンで化学者と大リーグのピッチャーと2つの夢を抱いている男だ。ボールをほうり上げてバットで打とうとすると、木材をきらうボールは逃げてしまう。ヴァーノンはデビーに南京虫特効薬を民間の実験所で研究するからしばらく別れると告げて姿をくらます。彼が行った先はセントルイスである。野球チームの持ち主ストーンに会って彼は絶対に3振をさせて勝って見せるからピッチャーにしてくれと頼む。監督のドーランは大反対であったが、ヴァーノンは捕手モンク・ラニガンを相手にバッテリーを組み、全ての打者を3振に打ち取る。そこで彼はケリーという名前で契約し、クラブの真中に穴を開け、綿にひたした例の薬液をボールにぬっては投球し、連戦連勝を続ける。シーズンを勝ちつづければ10万ドルなので、デビーに手紙を出し、自分を絶対に信じて待ってくれと告げる。怪投手ケリーは写真班にいつも背をむけ、ヴァーノンであることがばれるのをふせぐ。彼が大きなダイヤモンドの指輪をデビーに送ると、彼女の母は、ヴァーノンは宝石泥棒になったのだときめてしまう。不安にかられたデビーはセントルイスへ行って、始めて真相を知る。ところが捕手のモンクは投手が大事にしている薬液をヘアトニックだと思い込み、時々失敬するので、液は急速にへってしまう。ケリーの奮闘でペナントを得たチームはワールドシリーズに出場する。ところが妙薬が種切れとなり、苦戦におちいるが、傷の巧妙で打球を好捕して勝利投手となる。併しそのために手をいため、彼は引退することとなる。もはや神聖なる学府では迎えてくれまい、デビーにもあいそをつかされたと思って大学に帰るとデビーも父の総長も大ニコニコで彼を迎えてくれたのである。

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