白馬王国

解説

甞てサイレントとして製作されたことのあるゼーン・グレイ作の小説のトーキー化で「空の花嫁」でデビューした新人ランドルフ・スコットが主演する西部劇である。脚色にはハロルド・シューメイトとフランク・ハワード・クラークが共同して当たり、監督も新人のヘンリー・ハサウェイが当たっている。撮影は「スーキー」「タッチダウン」のアーサー・L・トッドの担当。助演者は「蹴球大学」「アナベル情事」のサリー・ブレーン「テキサス無頼漢」「闘う隊商」のフレッド・コーラー、「アメリカの悲劇」「ブレナー博士」のルシル・ラ・ヴァーン、「六月十三日の夜」のチャーレー・グレイブウィン、ジム・ソープ、ジェームズ・ブッシュ、E・H・カルヴァート等である。

1932年製作/アメリカ
原題:Wild Horse Mesa

ストーリー

アメリカ大陸の開拓に従事したスペイン人が連れて来た馬が逃れて野馬となり、次第に繁殖し、南西部地方一帯の高原に群れをなして棲んでいた。中でもパンクィッチという白馬はチェーン・ワイマーが是非とも手に入れたいと思うほどの駿馬であった。ある日、土地の無頼漢ラウリンスとその部下が刺のある針金で出来た鉄条網の中へ野馬を追い込み捕らえようとしているのを見たチェーンは、この残酷なやり方を憤って、先づダイナマイトで鉄条網を破壊し、次いでラウリンスを追放した。これを怨みに思ったラウリンスは、ラテイマーの町の雑貨店に強盗に押し入り、その罪をチェーンの弟ベントに塗りつけた。チェーンは弟の罪を着て、町から姿を消したのであった。その間にラウリンスは、雑貨店を営むメルバーン夫人やその娘サンディ等を欺して味方にし、相も変わらず罠を設けては野馬を捕らえていた。一方チェーンはパンクィッチを捕らえようと馬を高原に走らしていたが、たまたま道にはぐれたサンディが野馬の群に追いかけられているのを見てこれを救った。チェーンは怪我をしたサンディを付近のインディアン集落に連れて行き手当をした上、送りとどけた。このことを知ったチェーンの弟ベントは、かねてからサンディとは恋仲であったので、ラウリンスに入れ智恵されて、兄とサンディとの仲を邪推するのであった。しかしその夜、ラウリンスのテントの中に、着せた雑貨店へ押し入った強盗の使った鉄砲があるのを知ったベントはラウリンスの悪事を悟る。やがてラウリンスの一味とチェーンとの間に一大争闘は開始される。この騒ぎのうちに、ベントは殺されたが、サンディの知らせによってチェーンは、インディアンの応援を得て悪人共を捕らえることが出来たのである。かくてチェーンは、インディアンたちが彼のために捕らえてくれた駿馬パンクィッチを以前の荒野に解き放し、その代わり、サンディの愛をかち得たのであった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く
関連DVD・ブルーレイ情報をもっと見る