チウインガム行進曲

解説

「レビューのパリっ子」「ラヴ・パレイド」に次ぐモーリス・シュヴァリエ氏の主演映画でジョージ・ミドルトン氏及びA・E・トーマス氏合作の舞台劇から「河宿の夜」「喝采」のギャレット・フォート氏及びロバート・プレスネル氏が撮影台本を書き、「河宿の夜」「虎御前」のホバート・ヘンリー氏が監督したもの。「屠殺者(1930)」「壁の穴(1929)」のクローデット・コルベール嬢、ジョージ・バービア氏、マリオン・バルー夫人、アンドレ・コルデー氏、フランク・A・リヨン氏その他が助演、キャメラは「喝采」「ココナッツ」のジョージ・フォルシーが担任している。

1930年製作/アメリカ
原題:The Big Pond

ストーリー

ピエル・ミランドはフランス名家の子孫であったが家が貧乏してしまったので働かなければ喰ってゆけなくなった。そこで彼は案内者となって米国の金持ビリングス母娘のお供をしヴェニスに赴いた。ピエルはその旅行中ビリングスの令嬢バーバラと恋に陥ちたが娘の父親及び彼女に結婚を申込んでいるロニーはピエルを財産目当ての求婚者だときめてしまった。そのため2人はピエルを計略を用いて追払おうと考えた。丁度ビリングスはニューヨークでチウインガム工場を経営しているので彼はピエルを雇いたいと言い出す。大いに喜んでその申出を承諾したピエルは彼等とともに米国へ渡る。だが喜び勇んで行ったことは行ったもののピエルは毎日煤けた下宿から工場まで毎日てくてく通わねばならず受け持たされた仕事というのはビリングスの計らいから最も骨の折れる仕事でしかも3人ぶりを1人でやらせられるのであった。けれども令嬢バーバラに励まされ米国に於ける成功の秘訣を教えられたピエルは、いと愉快そうに仕事をし下宿屋にいる時でも暇さえあれば面白い唄をうたって人々を喜ばせた。そして遂に頑固な下宿の女将や女中のジェニーからまで人気を博すようになった。その後、ピエルはバーバラの催した宴会に招待をうけた時、仕事の疲れから不覚にも寝てしまった。機会を狙っていたロニーはこれを以てピエルに愛情がない証拠だとバーバラに告げ彼女を悲感させた。或る日、販売店の方を担任しているパットに招かれたピエルが店で一杯やっていると酒壜が突然倒れて見本用のチウインガムがラム酒に浸されてしまった。このためピエルは馘となった。だが酒漬となったチウインガムを口に入れた瞬間彼は素晴らしいことを思いついた。彼は工場長の所へ駈けつけてその新しい思い付きを話した。「酒の風味を備えしかも酒精分絶対抜きのチウインガム」!ピエルは忽ち以前に勝る位地を與えられた。だがその忙しさでバーバラを顧る暇がなかった。この新発売の宣伝に当り彼はかつてヴェニスでバーバラのために唄った歌を用いた。誤解していたバーバラはこれを自分への侮辱だとしてロニーと結婚する旨を公表した。それを聞いて初めて気が付いたピエルはバーバラを誘拐し快速船に拉し去った。かくて彼はクリーヴランドへの商用と新婚旅行とを兼ねて出帆したのであった。

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