竜巻

解説

D・W・グリフィス氏のパラマウント入社第一回作品で原作はコスモポリタン誌に連載されたエドウィン・バルマー氏作の小説でポール・ショーフィールド氏が脚色の任に当った。主役はキャロル・デンプスター嬢で、「曲馬団のサリー」で共演したW・C・フィールズ氏、「荒み行く女性」等出演のジェームズ・カークウッド氏、「荒野の孤児」等出演のハリソン・フォード氏及びポール・エヴァートン氏が助演している。

1925年製作/アメリカ
原題:That Royle Girl

ストーリー

ジョアン・デイジー・ロイルは美しい衣装モデルで、シカゴで評判の高いダンス・ホールのオーケストラ指揮者フレッド・ケトラーと恋に陥ちた。ケトラーには妻があったが彼女は密造者で悪漢の頭分ジョージ・バレッタの妾になっていた。そのケトラーの妻にしてバレッタの情婦たるアデールはある朝死体となって発見された。ケトラーは彼女の部屋に入っていくところを目撃されたため容疑者として引致された。事件はシカゴ全市の興味をひいた。当番検事のカルヴィン・クラークは被告ケトラーの証人たるジョアンに非常に心をひかされた。しかし彼の検事としての冷静な態度は却って厳しく、ジョアンにも共犯の疑いを掛け峻烈に糺弾した。そしてケトラーは殺人犯として死刑を宣告された。その処刑の日が近づくと共にジョアンはケトラーの無罪を証せんと努力し遂にバレッタが真犯人たることを探知した。彼女はそれを立証すべく変装して悪漢団の根城たるボーアス・ヘッド・インに赴きバレッタが己の凶行を認めていることを知った。その折りものすごい旋風が町を襲い家は倒壊し悪漢等はその下敷となって壓死した。身を以て遁れたジョアンと彼女の後をつけて来たクラークとは知事に真犯人はバレッタでケトラーは無罪であることを報告した。ジョアンは赦されたケトラーには真の愛がないことを悟り検事クラークと結婚した。

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