女王蜂(1926)

解説

ファニー・ハースト女史がスウォンソン嬢のために特に執筆した原作をジェームズ・アシュモア・クリールマン氏が脚色し「結びの神も思案投首」「美女競艶」等と同じくフランク・タトル氏が監督したもので「当り狂言」でグロリア・スワンソン嬢の対手役を演じたローレンス・グレイ氏が同じく対手役を勤めているほかジョー・スマイリー氏が助演している。

1926年製作/アメリカ
原題:The Untamed Lady

ストーリー

富豪の孤児ジョアンはジョージ伯父の限りない溺愛のうちに成長した。彼女が年頃になった頃には娘一人に婿八人、ジョアンの美貌と巨富とに眼のくれた男たちが押寄せてきたが、我儘に育った彼女は片っ端から出来上がった婚約もぶち壊した。伯父のジョージはこれには少なからず心痛したしジョアン当人も密かに当惑したのであった。その時ラリー・キャスルトンという青年と近づきになったジョアンは何となくこの男が好ましく成ろうことならこの人と添い遂げてみたいと思った。伯父のラリーを頼もしく思いジョアンには高圧的態度に出なければいけないと彼に忠告した。負けぬ気同志の2人は度々衝突したがお互いに持っている愛着心はすぐに2人を和解させた。ラリーは商用でキューバに赴くこととなった。ジョアンは密かにその船に乗込んだ。暴風に襲われた難航の間も2人は互いに相手を征服しようと争い続けて船が港に着いた頃には2人の仲は破裂した。島では2人は離れ離れに生活し最早和解の望みもなくなった。その時ラリーは誤って瀕死の重傷を受けた。生死の間を彷徨する男の枕辺に侍して看護した時ジュアンは生まれて初めて女らしい涙を流した。ラリーの傷が癒えた時彼女は全く女となっていた。

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