情怨

解説

「晩春」「ある女の一生」のアン・ハーディングが主演する映画で、原作はハンフリー・ピアソンとマイルリス・コノリーが共同で書き卸し、「歌の翼」のシドニー・バックマンとヘンリー・マッカーティーが協力脚色し、「ある女の一生」「嵐の国のテス(1932)」のアルフレッド・サンテルが監督したもの。助演者は「花嫁の感情」「野いばら」のロバート・ヤング、「恋のセレナーデ」「自由の翼」のニルス・アスター、「国際喜劇ホテル」のサリ・マリッツァ、「流線型超特急」のアーヴィング・ピチェル、「蛍の光」のヘレン・フリーマン等の面々である。カメラは「ある女の一生」「紅雀」のルシエン・アンドリオの担当である。

1933年製作/アメリカ
原題:The Right to Romance

ストーリー

女医ペギー・シモンズは整形外科の泰斗として全米にその名を知られていた。しかし彼女は自分の名声と今の生活に何の幸福も感じ得ず、何か大事なものを欠いたような不安な日を送っていた。小児麻痺の血清を研究している生物学者ヘプリングは、彼女の悩みを聞いて、一生を研究に捧げるのが学者の幸福であると説いた。彼は長い間ペギーを愛しており、彼女もそれを知らぬではなかった。病院から休暇を取って彼女は加州の海岸へ避暑に出かけ、そこで彼女はボビー・プレブルに会った。2人は前に病院で1度会った事がある。その時ボビーは彼女を単なる名医として考えただけであったが、今手術衣を脱ぎ捨てた彼女に接すると、女性としてペギーの魅力に惹きつけられた。ペギーは夢のような数週を過ごして紐育へ帰った。するとボビーも後を追って彼女を訪れ、2人はその日に結婚式を挙げる。秋が来てペギーの心はますます幸福に満ちていたが、ボビーは次第に退屈を覚えてきた。ヘプリングの血清が完成され、彼女が手伝いに行っている間に、訪れた昔なじみのリー・ジョイスとボビーは道ならぬ関係に陥る。ペギーはそれを知って再び病院の研究生活に戻る。ヘプリングはいろいろと慰めたが彼女の胸に受けた傷は深かった。その時ボビーの乗っていた飛行機が墜落の知らせがあった。ボビーの傷は浅かったが、リーは顔を半ば粉砕される程の重傷である。ペギーはボビーへの別離の贈物としてリーの顔の整形手術に生の腕を振るい、手術は成功した。昏々と眠るボビーに蔭ながら別れを告げて彼女は外へ出た。ペギーは彼と並んで街を歩いた。自分の生涯は研究に捧げねばならぬ、そして生涯の伴侶はヘプリングであると思いながら。

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