死人無言

解説

本物の汽船の火災から物語を起こして全編緊張の中に大活劇が続けられていく。ウァールド誌は『ミステリー・ドラマと銘打った映画の中、真にミステリーのあるものは稀であるが、この映画は最後から3番目の場面にあるまで始終観客はこうなるだろうとの疑いの中に残される。』と言っている。老練家トム・テリス氏の監督で、主役はジョージ・セイフェルティッツ氏と、キャサリン・カルヴァート嬢とである。原作者は「ラッフルズ」の著者E・W・ホーナング氏。

1920年製作/アメリカ
原題:Dead Man Tell No Tales

ストーリー

『死人に口無し』とはジョアキン・サントスの信条であった。彼はジョン・ラットレーとハリス船長に命じて、汽船レイディー・ジャーミン号を海上で破壊させる。ラットレーは与えられたる地点に於いて船に積んである金塊を、仲間の悪人とをボートに救い上げる役目を命じられた。彼はかかる残酷な悪事は嫌だと抗議したが、サントスの継子エヴァ・デニスンに対する恋と、人々の命は奪わないとの言明を得てこれの冒険を敢行する気になった。汽船に乗り込んだエヴァはオーストラリアから英国へ帰る若い弁護士のジョージ・コールと恋に落ちた。そしてついに船は沈没した。コールは金塊を積んだ悪人のボートに救われたが、エヴァは死んだと告げられる。その後彼はラットレイの巣窟に於いて危険に遭遇し、これを逃れ、恋するエヴァに巡り合う。

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