沙漠颪(1926)

解説

「滅び行く民族」「白馬王国」と同じくゼーン・グレイ氏の物語りをジョージ・B・サイツ氏が監督したもので脚色者はルシエン・ハバード氏。主役は「ある乞食の話」「可愛いフランス娘」出演のニール・ハミルトン氏と「卑怯者」等出演のシャーリー・メイスン嬢並びに「結びの神も思案投首」等出演のロバート・フレイザー氏及び「海馬」等出演のウィリアム・パウエル氏で、ジョセフ・スウィッカード氏、ジョージ・アーヴィング氏、エディ・グリッボン氏等が助演している。

1926年製作/アメリカ
原題:Desert Gold

ストーリー

19世紀も終わろうとする頃の物語である。ディック・ゲールは大学卒業後ブラブラと遊び暮らして到頭父親と喧嘩して竹馬の友たる騎兵中尉ジョージ・ソーンを頼り西部国境に赴いた。ソーン中尉はメキシコ貴族の娘メルセデスに恋しているが、悪漢ランドリーも彼女に横恋慕し恋の叶わぬ意趣晴らしに襲撃した。父を殺されたメルセデスは忠僕ヤキと共に男装して逃れてある宿に身を潜めた。ソーン中尉が悪漢共と睨み合っているところへ、ディック・ゲールは東部からやって来たのだった。ゲールの奇智によって一度逃げる事が出来たが中尉は負傷して一緒に行く事が出来ないので、ゲールがメルセデスとヤキと共に逃げ、中尉は知人の家に隠れて傷の手当をした。ランドリーに追われた三人は砂漠の中を逃れて行った飲食物の乏しい砂漠の幾日かを励まし合い助け合ったゲールとメルセデスが互いに恋し合うようになったのは無理ではなかった。ランドリーが彼らに迫った時ヤキは「死の坂」に於いて一身を犠牲にして地なりを起こさせ悪漢等を鏖殺した。中尉が漸く救援に来た時ゲールは身を退かんとしたが、中尉はメルセデスの心を察し、彼女とゲールとの手を結んで立ち去った。

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