恋してぞ知る

解説

「モダン十戒」「脚光の影」等と同じくエスター・ラルストン嬢主演映画で、「モダン十戒」「勇肌美人女給」の脚色者ドリス・アンダーソン女史の原作をフローレンス・ライアソン女史が改作し、ルイズ・ロング女史が脚色し、「脚光の影」「女から女へ」「百貨店」をものしたフランク・タトル氏が監督した。相手役は西部劇に出演していたレーン・チャンドラー氏が勤め、ヘレン・リンチ嬢、ヘッダ・ホッパー嬢、等が助演している。

1928年製作/アメリカ
原題:Love and Learn

ストーリー

ロバート・ブレークと妻のアンとはナンシーという花も恥じらう美しい娘さえある仲なのに、些細な事柄が原因で夫婦別れをしようとしていた。ナンシーは未だ学生の身であったが、彼女にとっては何ちらも大事な両親のこの仲違いを痛く心配して突然家を飛び出し、自動車を無暗矢鱈に疾駆させて町中を暴れ廻った。そこで彼女はお定まりの交通警官に捕へられ、軽罪裁判所で判事アントニー・カウルズによって十ドルの罰金と十日間の拘留処分を申し渡された。かうならば両親は自分のことを心配して自然また元の鞘に納まるようになるだろうというのがナンシー・ブレークの苦肉の策だったのである。当時カウルズ判事は代議士に再選されたい希望で盛んに運動していたが、正義の士たる彼の当選を喜ばない不良政治屋たちは如何にかして彼を落選されようと企て、淫売婦を手先に使って判事の履歴を汚そうとしていた。牢にいたお蔭でナンシーはこのことを聞き知った。彼女にとっては判事は両親を和解させる動機を与えた請わば恩人であるので、是非ともこの卑劣な企てを未然に防いで恩返しをしたいと考えたナンシーは牢屋を出て判事のホテルへ馳せつけ、苦心の末このことを判事に知らせた。このため無事に危難を逃れることの出来たカウルズ判事は翌日早速ナンシーと結婚した。

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