結婚十字路

解説

「夕陽特急」「結婚クーデター」と同じくウィリアム・パウエルとマーナ・ローイが主演する映画で、フェレンク・モルナール作の喜劇を「俺は善人だ」「ますらを」のジョー・スワーリングが脚色し、「夜は必ず来る」「ターザンの逆襲」のリチャード・ソープが監督に当たり、「椿姫」のウィリアム・ダニエルスが撮影したもの。助演者は「男の魂(1935)」「仇敵」のフローレンス・ライス、「心の痛手」「小牧師(1934)」のジョン・ビール、「夕陽特急」のジェシー・ラルフ、「黄金(1936)」のキャサリン・アレクサンダー、エドガー・ケネディ等である。

1937年製作/アメリカ
原題:Double Wedding

ストーリー

マーギットはブライ夫人の後援を得て洋裁店を開いていた。妹アイリーンには母の決めた許婚ワルドがあり、マーギットはこの二人を結婚するまで引き取って養っていたが細かな日常生活にも一々干渉するので、二人にはまるで自由な時がなかった。ところがワルドの知己に画家のチャリー・ロッジがいた。彼は自動車に引かせた移動家屋を住まいとし、気ままな放浪者だった。マーギットに束縛されている二人はチャーリーの自由な生活に魅力を感じてしばしば彼を訪れた。そして映画女優志望のアイリーンにチャーリーは稽古をつけているうちに、愚図で善良なワルドの弱気にあきたらぬアイリーンは次第にチャーリーの自由で男らしい性格に惹きつけられた。妹の態度に不審を抱いたマーギットは、以前警官であった探偵社の執事キイウに命じて彼女の行動を探らせるがらちが明かないので、単身チャーリーのもとを訪れて彼に妹から遠ざかってくれと頼んだ。チャーリーは別にアイリーンを愛してもいないし、また内心では彼女は本当にワルドを恋していることを知っていたが、一目見てマーギットを好きになった彼は、もしマーギットが画のモデルとして毎日来てくれればアイリーンから手を引くと申し出たので止むなく彼女はそれを承知した。そうして毎日逢っていると、いつしか彼女はチャーリーを好きになったが自分ではそれによく気がつかない。どこまでも礼儀を知らない野蛮な人間だと思い込んでいるのだった。ブライ夫人はチャーリーと昔からの知り合いで、二人の様子を見てはマーギットの心を察してにやにや笑うのだった。チャーリーはワルドに向かってアイリーンの愛を取り戻すためには男らしい勇気を見せればよい、彼女の前で自分を殴りつけよと教えたが、どうしてもワルドにはその勇気がない。そこでチャーリーは考慮をめぐらして、自分とアイリーンとの結婚を発表した。ブライ夫人を始め、チャーリー前夫人や、酒場の亭主や街の無頼漢どもが小さな箱の移動家屋にいっぱい集まった。マーギットはこの結婚を取り止めさせるために駆けつけたが、どうやらもう手遅れであるらしい。そこへ果たしてチャーリーの予想通り自棄になったワルドが酒の勢いを借りてお祝いに乗り込んだが、花嫁姿のアイリーンを見ると、たちまちチャーリーを殴りつけ花嫁をさらって行った。車の中は大騒ぎ。人々が入り乱れて殴りあう中でチャーリーとマーギットは初めて相抱いたのである。

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