キャグニーの新聞記者

解説

「いちごブロンド」のジェームズ・キャグニー主演映画で、彼の兄ウィリアム・キ ャグニーが「ブラッド・イン・ザ・サン」に次いで製作した。「雨ぞ降る」のルイス・プロムフィールド作の小説(Me_Lead's_Folly)を「ガス燈」のジョン・ヴァン・ドルーテンが脚色し、「猫と提琴」「姫君海を渡る」のウィリアム・K・ハワードが監督し、「キャラバン」「たくましき男」ののテオドル・スパークールが撮影したもの。映画初出演の舞台の老女優グレイス・ジョージ、「デッド・エンド」のマージョリー・メイスン、新進のマージョリー・ロード助演オスカーを持つ黒人女優ハティー・マクダニエル、エド・マクダニエル、ビル・ヘンリーらが助演する。

1942年製作/アメリカ
原題:Johnny Come Lately

ストーリー

1906年のこと、後家のヴィニー・マクロードは経営難に苦しみつつもプラッツ ヴィルの新聞「シールド・アンド・バーナー」を発行していた。この町のボスのドハーティーは、この正義の新聞がじゃまなので、つぶしてやろうと折をうかがっていた。ヴィニーはある日都から来た失業記者トム・リチャープと会い、彼を雇うことにした。彼に給料を払わなければならないので、ヴィニーはいよいよ苦しんだ。しかし向こう意気が強く、腕っぷしも強いトムを、彼女はたのもしく思い、編集長として働かせることにした。トムはドハーティーの秘密をダンス・ホールの姉御ガスハウス・メリーから聞き出して書き、「シールド・アンド・バーナー」は正義の報道機関の役目を堂々とつとめ始める。ドハーディーはトムを買収しようとかかったが、トムはニベもなく断った。トムはヴィニーの姪ジェーンに想いを寄せるが、彼女はドハーディの息子ピートと愛し合っている。ドハーディはトムがいては困るので、ついに部下をつかわして殴込をかける。トムが大暴れに暴れるのに手を焼いた彼らはピストルを射ったが、弾はヴィニーを傷つけた。トムは逃げる敵を追ってどやしつけた末、ピートと一騎打ちすることになる。ジェーンはその様子を見ていたが、ピートが敗けても愛を捨て得なかった。ヴィニーが不法の襲撃を受けて傷ついたことは、プラッツウィルの町民の反感を買って、町政改革運動が起こった。ドハーティはヴィニーの新聞社屋もすでに抵当で手に入れていたので、追い出せば追い出し得る立場にあったが、町全体を敵とすることの不利を悟って、あっさり町を退去することにした。しかもヴィニーの家屋を抵当とする借用書を送ってくれたので、「シールド・アンド・バーナー」は自由に出版を続けることができるようになった。トムはそれを見届けるとプラッツウィルを去り、また放浪の旅に出たのである。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第16回 アカデミー賞(1944年)

ノミネート

作曲賞(ドラマ/コメディ) リー・ハーライン
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