壁の穴(1929)

解説

「ハリウッドのエキストラの死」「ゼロの恋」等の短編映画を作って名を挙げたフランス人ロベール・フローリー氏が監督した発声映画でフレデリック・J・ジャクソン氏作の舞台劇を「三日伯爵」「姫君と給仕」のピエール・コリングス氏がアダプトした。主役は「力漕一艇身」に出演した舞台女優クローデット・コルベール嬢と舞台俳優エドワード・G・ロビンソン氏が勤め、助演者もほとんど舞台俳優のみでデイヴィッド・ニュウェル氏、ドナルド・ミーク氏、パリー・マッカラム氏、ルイズ・クロッサー・ヘイル嬢及び子役マーシア・カグノ嬢が主要な役を演じている。撮影は「狂言成金」「手紙」のジョージ・フォルシー氏担当。

1929年製作/アメリカ
原題:The Hole in the Wall

ストーリー

偽物の交霊術師マダム・ミステラを看板にして詐欺と窃盗を働いている悪漢団が巧みに警察の眼をくらませて悪事を続けていたがある時高架鉄道の脱線墜落の大惨事が起ってマダム・ミステラが惨死して了ったので、頭梁の「狐」は仲間のグーフィー等と鳩首して前後策を案じていた。そこへ刑務所を出て来た娘のジーン・オリヴァーが訪ねて来たので、「狐」は彼女を口説いてミステラの身代りとなることを勧めた。ジーンは1つの条件、ラムゼー夫人に復讐するのを援助することを約束させて「狐」の申出を承諾した。ジーンは富豪ラムゼー家に秘書として働いていた時、その息子に恋せられたために、息子の夢を覚ますという目的のラムゼー夫人はジーンに窃盗の嫌疑を被せた。ジーンはゴードン・グラントという幼馴染みの恋人があること、ラムゼーの息子とは無関係であること、窃盗を犯した覚えはないことを主張したが、ラムゼー家の勢力は法律をして隊に無辜の処女を懲役4年の刑に処せしめたのであった。出獄したジーンは泥棒となってラムゼー夫人に復讐しようと決心し、夫人の孫娘マーシアを誘拐して泥棒に仕込む計画を樹てたのであった。警察はこの誘拐事件に見込が立たず新聞の攻撃の的となったが、青年記者グラントは出獄後行方不明となったジーンが高架鉄道惨事者の犠牲者と記録されているのに不審を抱くと共にラムゼー夫人の許に来た誘拐者からの手紙の文句によってマダム・ミステラを怪しみ警察隊と共にミステラの住居を襲った。ジーンや「狐」は捕えられたが、ジーンを愛している「狐」はジーンを罰せぬこととラムゼー夫人がジーンに濡衣を着せたことを承認することを交換条件としてマーシアの居所を告げたので、ジーンは青天白日の身となり恋人のゴードン・グラントと抱き合うことが出来た。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く
関連DVD・ブルーレイ情報をもっと見る