劇場公開日 1950年10月17日

失われた心のレビュー・感想・評価

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3.0現実か?妄想か?

2022年11月3日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

DVDジャケ写の「ジョーン・クロフォードが拳銃かまえたシーン」がクライマックス場面なので、ネタバレ…(笑)
カーティス・バーンハート監督が描いたメンタル不調による女性の現実と妄想が入り混じったドラマ。けっこう怖かった。

LAの街で「デイヴィッド、デイヴィッド」とつぶやく女(ジョーン・クロフォード)が昏倒状態で描かれ、救急車で病院に運ばれて、ベッドで精神科医の診察を受ける女性ルイーズが過去の出来事を医者に語るかたちで描かれる物語。

ルイーズが愛し合った男デイヴィッド(ヴァン・ヘフリン)は「結婚願望が全くない男」で別れることになったのだが、ルイーズが裕福な家庭で看護師をしていた女性が自殺してしまって「自分があの女性を死なせてしまった」という自責の念にかられる。
このあたりから女性のメンタル不安定に…。

ルイーズは死んだ女性の夫ディーン(レイモンド・マッセイ)から突然のプロポーズを受ける。ディーンには前妻との娘キャロル(ジェラルディン・ブルックス)がいるが、結婚して夫婦となるルイーズの前に、夫の仕事関係でデイヴィッドが現れる。そして、あろうことかルイーズの義理の娘キャロルと恋愛関係になり……と、なんだか凄い人間関係になっていく。

こうした絡み合う人間関係を描きながら、メンタル不調となったルイーズの妄想も描かれるので、本作を観ている間は「この場面は現実?女の妄想?」などと思いながら観てしまう映画。

ジョーン・クロフォードは本作でアカデミー主演女優賞にノミネートされたが、もともと彼女が演じた役はベティ・デイヴィスにオファーされていたらしい。確かに、「ベティ・デイヴィスだったら…」というのも観てみたかった気がする。

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たいちぃ