ウィーンの狂乱

解説

エディス・オショーネッシー女史作の小説に題材を得てジューン・メイシス女史が書き下した台本により女史推薦の新監督カート・レーフェルド氏が監督したジューン・メイシス・プロダクションである。主役は「幸運の風」「女名捕手」等出演のアンナ・Q・ニルソン嬢と「白蛾は舞う」「妖婦馴らし」等出演のコヌェイ・タール氏で、最近映画界に復帰したメイ・アリソン嬢、「恋の荒野」等出演のアイアン・キース氏、「愛の闇路」等出演のジーン・ハーショルト氏、ルーシー・ボーモン嬢、ナイジェル・ド・ブルリエ氏、マーシャ・メイノン嬢、ジョン・セント・ポリス氏、エドワード・アール氏、ヘール・ハミルトン氏等が共演している。

1926年製作/アメリカ
原題:The Greater Glory

ストーリー

ウィーンの名家の娘ファニー・フォン・ベルクは堕落しようとしている友人を救おうとして自らもその渦中に巻込まれたためにマキシム・フォン・フルティヒ伯爵との縁談が破れた。親戚中で天使のように慕われているイルデ伯母さんはファニーのために悲しんだ。欧州大戦がもたらした戦禍はオーストリア中の名家を殆ど壊滅せしめた。ファニーも今は柳暗花明の巷の女となっていたが彼女の同族に対する愛はいよいよい大きくなり困窮している人々を救った。しかし落胆しても誇りの高い人々に彼女は自分の名を知らせなかった。彼女の美貌はやがて彼女をしてウィーン随一の贅沢なナイト・クラブの女将たらしめた。世間では彼女とグスタフ・シュミットという前身は肉屋で今は軍需品商をしている成金との間に親密な関係が結ばれていると噂した。マキシム伯爵は母がファニーとの婚約を破談にしたことを未だに口惜しがった。彼は深く彼女を愛した。そしてある夜伯爵はファニーと巡り合った。彼の愛は彼女の境遇に関せずなお強く燃えていた。けれどもファニーは伯爵の母の懇願によって伯爵に心ならずも肘鉄砲を食らわせた。伯爵の母は南米の富豪の娘を倅の嫁にもらって財産を作る目論見だった。ファニーの長い自己犠牲の生活の中でも伯爵を諦めることは最大の犠牲であった。それは酬いられずに終るには余りに尊い犠牲であったー伯爵は富も名誉も潔く投げうって終始愛し続けていたファニーと結婚した。かくて二人は新しい生活の建設。

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