ストロベリーナイト インタビュー: 竹内結子&西島秀俊、果てしなく広がる「ストロベリーナイト」への思い

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ストロベリーナイト

劇場公開日 2013年1月26日
2013年1月28日更新
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竹内結子&西島秀俊、果てしなく広がる「ストロベリーナイト」への思い

警視庁刑事部捜査一課殺人班十係、通称・姫川班。個人やバディが軸となる刑事ドラマとは一線を画し、一個班の結束で難事件や組織に立ち向かっていくストーリーテリングが「ストロベリーナイト」の大きな魅力のひとつだ。スペシャルドラマ、連続ドラマを経てついに映画化されたが、主任の姫川玲子と部下の菊田和男を足掛け3年にわたって演じ続けてきた竹内結子西島秀俊は、シリーズ史上最大の試練と向き合うことになる。「姫川班、最後の事件」と銘打たれたミステリーを通して、2人がその先に見据えているものを探ってみた。(取材・文/鈴木元、写真/堀弥生)

満を持して、待望のという表現がしっくりとくる「ストロベリーナイト」の映画化。ドラマの撮影中にスタッフ、キャストの間で話題に上ることもあったが、当の竹内は全くの想定外だったそうだ。

「そういう流れって王道だよね、みたいな話は聞いていましたけれど、本当にやるとは思いませんでした(笑)。(ドラマで)やり切ったという部分と、先のことを考える余裕が全くなかったんですよね。その時その時の話についていくのに毎日必死だったので、その先を思い浮かべられなかったんです」

当然、映画化決定の一報にうれしい思いはあるものの、複雑な胸中も吐露。一方の西島は、独特の視点で喜びを表現する。

竹内「もう少し玲子でいられるし、仲間とも同じ時間を過ごせるというご褒美としてはうれしかったんですけれど、いざ内容を読んだらけっこう衝撃的だったので…。ん~、大変なことになったなあと思いました」
 西島「もともとドラマの表現の限界を超えることを目指していたチームなので、映画になれば表現の範囲が広がる。そういう『ストロベリーナイト』を見たいというのが個人的にはありました」

映画版の原作は、誉田哲也氏の姫川シリーズの中でも傑作の呼び声が高い「インビジブルレイン」。暴力団構成員の刺殺事件を担当することになった姫川は捜査の過程で「柳井健斗」という名前を耳にするが、上層部から「一切触れるな」と圧力がかかる。納得がいかず単独捜査に乗り出す姫川の前に現れたのが牧田勲(大沢たかお)。この存在が事件の背景、そして姫川の心に大きく関わり、さらには姫川にほのかな思いを寄せる菊田をも揺るがすようになっていく。

竹内「あらゆる意味で玲子自身が事件になってしまうというか、もう後戻りのできない決定的な瞬間を皆が迎えることになる。事件を解決すればすべてがいい方向に向かうと信じてきたものが揺らぐし、玲子が異性を意識するとこんなことになってしまうのか! と苦しくもあり。今までと勝手が違う感触を日々の撮影で感じていました」
 西島「牧田は人の本質を見抜く人だから、それまでは見ないでおこうとしていたものがすべて現れますよね。菊田の姫川主任への淡い恋愛が全部露呈したり、いろいろなことをはっきりさせる存在なので大きいですよね」

その菊田は小説ではほとんど登場しないが、脚色によってより姫川を支える存在となり、牧田と直接対じすることで大きくクローズアップされる。そのあたりの成長は、佐藤祐市監督が最も期待していたところだ。

「監督からは、菊田に成長してもらいたいと言われていて、牧田が登場したことで、どうしても大人の男や恋愛の部分を表現せざるを得なくなった。菊田のそういう部分を演じる時は面白いし意味はあるんですけれど、無意識にストッパーがかかっていたかもしれません。実際、演じるにはすごく勇気がいることだし、監督の後押しがなければ違う解釈で演じていただろうなというところもあります」

一方で姫川は単独捜査のため、牧田とのシーン以外はほとんど孤独だ。それでも、姫川班全員が上層部の指示を無視し、「指示をください」と結束力を見せるシーンへの伏線ととらえれば納得がいく。

竹内「撮影現場でも、姫川班がそろったと思ったら『じゃ!』って言って、皆すぐに帰っちゃうんですよ。そういう寂しさはありましたね」
 西島「まあ物語の中で、『じゃ!』っていうのは姫川なんですけれどね」
 竹内「そうなんですよねえ。仲間のことを思っているからこそ、自分一人で動いてしまおうということなんでしょうね。だから、『部下がいることを忘れないでください』というセリフは刺さる言葉でした」

映画はほぼ全編で雨が降っている。当然、晴れている日の撮影でも“雨降らし”が行われており、スタッフを含めその苦労は計り知れない。

竹内「確かに、気持ちを高めていく最中に必ず雨が挟まってくるんですよ。今、エンジンを吹かさなきゃって時に数十分、数時間と曇るのを待つこともあって。気まぐれな天気のタイミングに気持ちを合わせるのが難しくて、いつも悔しい思いをしていました」
 西島「時間も労力も本当に大変なので、二度とやりたくないとは思います(笑)。でもそれだけの理由があって、でき上がったものを見ると雨なしでは考えられないし、伝わってくるものが晴れていたら全く違う作品になるので、必要だったんですよね」

そして迎えたクランクアップ。事件はひとつの帰結を見るが、「姫川班、最後の事件」のコピー通り、班員は別の道に進むことになる。2人は苦難を共に乗り越えた達成感とともに、やはり寂しも募ったようだ。

竹内「撮影が終わった瞬間はすがすがしいですね。雨からも解放されるし、やったーっていう部分は大きいけれど、帰る頃になると本当に終わりなんだっていう寂しさはありました」
 西島「物語上、姫川班はなくなるわけで、それが想像していたよりもショックで印象に残っている。僕はもちろん、姫川班を演じていた俳優さんにとっては、自分たちが培ってきたものがあるので大きかった」
 竹内「私にとっては、姫川班がよりどころみたいなものだったので、独りになっちゃったという感じがしました」

それでも、足掛け3年にわたって同じ役と向き合う経験はなかなかない。役者として得られたものも大きいはずだ。

竹内「自分から何かを提示したり、自分は正しいと思う物事に対しては発言することがあってもいいんだなって。玲子ほどではないけれど、言わないで我慢して後でウジウジすることがよくあったので、言ってみちゃえばいいじゃんって思えるようになったことですかね」
 西島「それだけ時間をかけていろいろな面を出せるし、俳優として変化もある中でひとつの役をやっていくのは面白いですね」

原作では昨年11月にシリーズ最新作「ブルーマーダー」が刊行された。映画が公開される26日には、スペシャルドラマ「ストロベリーナイト アフター・ザ・インビジブルレイン」もオンエアされた。竹内自身にも、姫川のその後、姫川班の再集結に淡い期待があるのでは?

「あるかなあ!? 私が思うに、菊田と玲子は電話でもやり取りしないような気がするし、全員が一緒にそろうのはなさそう。きっと湯田くん(丸山隆平)が幹事さんになって、それぞれに連絡はする。保さん(宇梶剛士)と葉山くん(小出恵介)は…」

西島が「何のもう想ですか」とツッコミを入れるほど、思いは果てしなく広がっていく。そして、「はあ~、捜一バッヂ、着けたーい」とため息混じりに本音を吐露した。それほど姫川への思い入れは強い。菊田ともども、いつか警視庁復帰の願いはかなうと信じていたい。

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