「シャレにならないパーティー」プロジェクトX ソロモンさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5シャレにならないパーティー

2013年12月1日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

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萌える

「ハングオーバー」のスタッフによるコメディー映画です。N〇Kのドキュメンタリー番組とはまったく関係ないです(笑)。「ハングオーバー」でなんとなくわかるかもしれませんが、非常に不謹慎な内容だと思うので鑑賞時は注意が必要です。

高校生である主人公の誕生日を祝うため主人公宅にて大人数のパーティを開くというそれだけの話…だったはずがパーティーは徐々にヒートアップ。学生から近所のおっさんなどなど、次々と集まる人々により会場が瞬く間にカオスと化し、しまいには警察隊が出動する騒ぎになるっといった内容。

なのでもはや野生動物のごとく皆やりたい放題。酒飲み回すわ、ゲロ吐くわ、大音量で音楽を賭けるわ、犬に乱暴するわ(殴るとかではないですけど)、女は脱ぎだし、男も発情するわと近所迷惑もいいとこ。最後にはターミネーター(?)登場で、会場は大炎上。

これだけ聞くとものすごいコメディー映画だと思えなくもないですが、やりすぎで笑えない場面が多いです。これがほんとに起こったのであれば、ほんとシャレにならないでしょうね。しかしそんなことはお構いなしで遊び倒す人々を見てると狂気を感じるぐらい。あれだけの人数に囲まれてしまうやっぱと歯止めがきかないというか理性が吹っ飛んじゃうもんなんですかね(苦笑)
自分の誕生日パーティーだけど家庭のことを考えると大人数のパーティーには消極的だった主人公も、終盤になるともうその面影はどこへやらという発狂ぷり。
映像自体はそれらを淡々と見せてるといった感じ。笑かしてやろうという感じではなくあくまでもパーティーの様子をただビデオカメラで映してるといった構造。本物感を出すための演出だと思いますが、それにより一層見苦しい映像になっていると思います。いいことなのやら悪いことなのやら…。

最後は予想通りの落ちといって感じで、「まあそりゃそうだよね」と思うオチ。しかしいろんな現実見せられて葛藤を抱いている学生はああいったパーティーでがむしゃらに弾けたくもなるかもと思わなくもないですが。そんな最後で意外だったのは主人公の父親が家での騒動でなんとなく怒ってなかった事。親バカなだけなのかただ単に怒る気力もなかっただけなのかはわかりませんが、序盤の親子関係を見るに息子の一歩引いた態度に不安を感じていたのかもしれないと思いました。あんな騒動を起こす度胸があった息子に安堵したのかもしれません。まあ許してはいないでしょうけど(笑)

個人的にコメディーという割には大笑いとまではいかなかったですが、カオス感と大爆発しそうな危機感はなんかすごかったと感じる作品でした。しかしどんちゃん騒ぎはほどほどにするべきですね(汗)

ソロモン