劇場公開日 2012年10月20日

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「園子温監督の作品としては、すべてが控えめに描かれているような感じで...」希望の国 redirさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5園子温監督の作品としては、すべてが控えめに描かれているような感じで...

2020年12月26日
iPhoneアプリから投稿

園子温監督の作品としては、すべてが控えめに描かれているような感じで、その控えめさ抑えた感じが、強く「希望」と絶望を共感させるよい作品だと思った。2012年には見ることかできなかった、今、2020年に見ても、繰り返しセリフに出てくる日本という言葉、日本という国の絶望度合いはかわることなく、むしろ、防護服やマスクを嘲笑うほんとに普通の人のほんとに普通の生活において、より一層深い絶望感しかない。震災、福島原発の爆発やメルトダウンのときの、東京で感じた恐怖と2020年になっでも相変わらず原発が稼働している絶望感、一歩二歩三歩はおこがましいんだよ、と言われたって、今なおら一歩二歩三歩とどんどん後退りしている。それでも2012年は、一歩でも、前へ前へとかけ声をかけることが大切だったと思う。今はさらに訳の分からないクイが打たれ放題だ。
役者陣の自然体な演技が、マーラーの交響曲10番が、しみしみと、あの時のさまざまな立場の想いを伝えてくれる。

redir