ノア 約束の舟のレビュー・感想・評価
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私の先祖も
公開当時劇場で鑑賞できなくて、約10年経ってやっと鑑賞しました。ダーレンは作品毎に全く違うものを撮る監督で、本作も確か初めての歴史物語。といえどもダーレンっぽいダークさがありました。
今や世界の宗教の信者の大半はユダヤ教、キリスト教、イスラム教ですが、旧約聖書はこれら一神教の元ネタですよね。ノアの様な選民思想も争いの一因だと思いますが、これらの教えは荒野を生きていく知恵のひとつなのでしょう。ライフスタイルマニュアル+神様のセットみたいな。私はノアは自己中すぎる人物で近くにいて欲しくないタイプでしたが、そもそも私の先祖も少なからずノアの様な人が多かったのでは?と想像しました。そうでなければ、途絶えていますよね。
昔から戦争は止まないですし、男性中心の社会ですし、ダーレンも干される覚悟でこの後「マザー」を制作したのでしょう。ノアの言うとおり、人類は一旦リセットした方がいいかもしれません。それだけは本作で共感できたところですが、赤ちゃんは殺せないなあ。
宗教を超越すれば、人間が生きる証とは贖罪だけである。
『子供たちのためならなんでもするだろ。人も殺すだろ?』
『YES』
強烈なセリフだが、この映画のテーマのような気がする。
僕は『贖罪』ではないかと感じた。
すったもんだの出鱈目話を見て、長い間のノアの不可思議な行動に共感を示せた。理解ではなく共感だ。
なぜなら、歴史ではなく、ファンタジーだからだ。
良く出来た西洋自虐的歴史史観。因みに、二人の重要な人物はこの脚本家の想像物。絶対に外せないのは、カインはカインの子孫ではない。初めての殺人だから、そう解釈したいのだろうが、そうであると、『人間には善と悪がある』と言う言葉が、偽善になってしまう。
また、近親相●的にも割りとスッキリした解決策を考えたと感じる。人類が生きながらえた説明が法律に抵触すること無く、説明ができる。
エンタテインメント性と聖書改変との折り合いの悪さ
ダーレン・アロノフスキー監督による2014製作の米国映画。
原題:Noah、配給:パラマウント。
大海原や箱舟、さらに乗り込む動物達(特に蛇とか)のリアリティは、なかなかのものであった。ノアが埋めたタネ1つから、出来上がる森林(箱船の材料となる)の描写も楽しい。
ただ映画全体として、なんか、マッチョな主人公の、出来の悪い古い西部劇を見せられた印象が残った。神の意志に従うことを優先しているということだが、何でこんなに、息子たちに強圧的で、妻にも絶対的な服従を強いるのか?
最後、強き良き家族の長として、妻の愛情も回復し、めでたし・めでたしの感で終わったが、古き良き家長的な米国ファミリーへの懐古趣味、或は偏見だが、無教養な白人男性への媚びの様なストーリー設定に見えてしまった。
そして洪水時、泥の塊の巨人となった堕天使達が、舟めがけて押しかける人間達を、これでもかとなぎ倒し、踏み潰して皆殺しにする描写に唖然としてしまった。まるで、悪を認定した国民への力による暴力を賛美する様で、米国軍による制圧支持をイメージしてしまった。加えて、箱船の製作も殆ど泥の巨人たちが行っており、潜在意識で奴隷制に郷愁を覚えていないかと疑ってしまった。
そして、聖書の設定(4名)と異なり、舟に乗れた女性は妻と息子の妻役エマ・ワトソンのみ。これで、どうやって子孫を増やしていくのか?彼女が産んだ双子の娘が全て担う?何とも不思議な設定変更で、意図するところが理解出来ずにいる。
ただ、ここまで書いてきて、エンタテインメントと上手く整合性が取れていないが、この映画実は、アロノフスキー監督の超個人的な思いを反映したものの様にも思えてきた。何かを強要する横暴な父親との闘い、象徴的であるが親に女性までねだる情けない子供の自分。信じられない内容の聖書との訣別。暴力的で破壊的な米国社会への絶望、沈黙する神との訣別、そして家族から独立し一人旅立つ次男ハム (ローガン・ラーマン)の姿に重ねた無神論者である自分。
製作スコット・フランクリン、 ダーレン・アロノフスキー、メアリー・ペアレント、アーノン・ミルチャン、製作総指揮アリ・ハンデル、クリス・ブリガム。
脚本ダーレン・アロノフスキー、 アリ・ハンデル、撮影マシュー・リバティーク、美術マーク・フリードバーグ、衣装マイケル・ウィルキンソン、編集アンドリュー・ワイスブラム、音楽クリント・マンセル。
出演はラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリー、レイ・ウィンストン、エマ・ワトソン、アンソニー・ホプキンス、ローガン・ラーマン、ダグラス・ブース。
聖書の内容と違い過ぎてがっかりした
初めての鑑賞
こういう映画だと思ってみれば悪くないが
信徒さんが見たらどんな気分なんだろ
たしか、信徒の友に広告出た記憶があるんだけど・・・
自分もクリスチャンじゃないけど、キリスト教の影響を受けてるので複雑な気持ちで見た
聖書の記述と違いすぎる
聖書では3人の息子には奥さんがいて一緒に船に乗った
怪我をした女の子は登場しない
悪者は船に乗ってない
他にも書ききれない
特に、ノアが生まれた孫を殺そうとするシーンはおかしい
キリスト教の基本、十戒に「殺してはいけない」って書いてあるのに
赤ちゃんを生かすか殺すかは神様が決めることでしょう?
方舟伝説を興味深く
残されたものたちがかわいそう、と幼心に植え付けられた。作家の脚色もあろうが、それなりにノアを取り巻く経緯とか興味ぶかく楽しめた。ラッセル・クロウ他スター映画のワクワク感も。やや、ノアの内面心理の描写とか分かりにくい面もあったが。
岩石怪物と化した妖精の造形にひとしきり感動。これだけでも見る価値ありか。
物語についていけない、、
「ノア 約束の舟」
聖書に出てくるノアの方舟について、
映像化したような話でした。
個人的には、ノアの判断がおかしくて
キリスト教徒でないので、
神がどうだこうだと
何回も言われて決断していく。
映像、キャストは物凄いんですが、
物語の矛盾が多すぎて、嫌気がさしました。
エヴァンゲリオンみている感覚ですね。
個人的には、がっかり、星2.5の作品でした。
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史上最大の慈悲
サンテレビ「シネマスタジアム」で鑑賞。
クライマックスで巻き起こる大津波のシーンはとてつもないスペクタクルで迫力満点でしたが、そこまでが冗長過ぎ…
キリスト教的には、我々はノアの子孫。
そして人類は、業深き生き物として生き残った…
※修正(2022/08/07)
聖書ネタに疎くても見やすい
これは思ったより見やすかった。
聖書ネタって取っ付きづらい人も多いはず。
だけど裏切らないキャスト揃い。
ビューティフルマインドが思い出される瞬間は沢山あるけれどラッセルクロウよりもジェニファーコネリーの母親役が素晴らしいのとアンソニーホプキンスの祖父役が作品を引き立たせている。あの最後に旅に出た次男坊?!イケメンだったなぁ(^_^)
ともかく根暗な感じがないノアの箱舟の実写版。
慈悲とか慈愛とかは怖いもの。神のお告げだから邪悪な人類を一掃すると...
慈悲とか慈愛とかは怖いもの。神のお告げだから邪悪な人類を一掃するといって、結果家族・仲間だけ生き残ったというオウムが喜びそうな映画。信者以外は邪悪な人間だからサリンでポアしてやった・・・・のと全く同じ。もっともキリスト教は信者以外は地獄行きと諭して恐怖商法で信者を獲得してきた歴史もあるから似たようなものだけど。
人間は、救う価値があるものなのか。
映画「ノア 約束の舟」
(ダーレン・アロノフスキー監督)から。
根底に流れている、地球を創造した神が怒って大雨を降らせ、
一度、地球上の生物を絶滅させたうえで、
新たに楽園を作り上げるストーリーは、ほぼ変わっていない。
神から選ばれたノアは、地球全体を考えて、こう結論付ける。
「初めに戻る。楽園に戻る。しかし、人間は不在だ。
人間が楽園に戻ると、また全てをぶち壊すから。
神の裁きを受けて、人類は消滅する」と。
言い換えれば、当時から「人間のズルさ・弱さ」が、
地球を傷めつけてきたことになる。だからこそ主人公、ノアは
もう一度、チャンスを与える必要はないと、心に決めていた。
しかし、物語のラストに、こんな台詞が続く。
「神はあなたを選んだ。あなたは人間の悪から目を背けないから。
あなたは、善も見ていて、どっちをとるかを神はあなたに委ねた。
人間は、救う価値があるものなのか。
あなたは選んだ、慈悲を、そして愛を」
「人間に、慈悲と愛がある限り、救う価値はある」と考えを変えた。
さて、この話には続きがある。それが、今の私たちの生活であり、
現代のように、バランスが取れていた地球環境を破壊している人間に、
チャンスを与えたのは、本当に間違いではなかったのか、
こう問われている気がしてならない。さて、その判断は?
ノアが何したいのかまったく理解不能
「ウォールフラワー」観て、エマワトソンとローガンラーマンのコンビが大好きになったので観てみた今作。
2人のコンビは相変わらず可愛らしく、素敵な配役だったと思います。
しかし内容グダグダすぎ。テンポがゆーーっくりしてて、一体ラッセルクロウが何をしたいのか理解不能でした。ローガンの役もイマイチ行動が分からない少年の役でしたしね(笑)
有名な聖書のお話ですし、仕方ないことなのですが何かあれば 神の思し召しだ。神を裏切ることになる。神。神。神。
豪華な俳優が揃っているだけあって、期待も重なりかなりガッカリな作品でした。
ラストの転向をどう見るか?
ノアが独り苦悩し続け、その苦悩が無に帰そうとするとき、心の叫びがついに迸る。とても悲痛なあのシーンまでは、本当に凄い作品だと思っていた。問題はその先の顛末をノアがいかにして納得し、ラストの宣言に至ったのか、だ。イラとの会話を直接的なキッカケと見るなら、やはりどうにも弱いと思わざるをえない。個人的にはあの終盤で拍子抜けしてしまった。あるいは聖書をよく知らないことが、理解を妨げている可能性もあるけれど。
思ってたのと少し違ったけれど…
何が善いのか、ずーっとモヤモヤしてたけれど、
イラがノアに言った一言がなんだか妙に当てはまりました。
映像はすごいですね!エマ・ワトソンの演技や表情にもうっとり。
ノア 独断の父
「ノアの箱舟」伝説は有名な話なので、映画化も数多い。
大洪水のシーンとか子供ながらに覚えているもんなぁ…
分かり易い形式で話は進んでいくので、ノアが何でこんな事
になっている(箱舟作り)のかは理解できる。冒頭の流れから
ノアが神の啓示を受けた選ばれし人間、として描かれており
なんだか、とってもいい人のように(失礼)思えるのだ…が!
中盤以降、身勝手もほどほどにしろよ!と言いたくなるほど
ノアの方向性は独断専行状態に陥っていく。
これでは何が正しいのか分からなくなってくるところが怖い。
怖さに加え非常に嫌な雰囲気を醸すのがアロノフスキーっぽい。
動物を助けて子供を殺すだぁ??何言ってやがるこの親父!
この戦慄が止まらない。
聖書の引用からだいぶ脚色されているようで、ノア夫婦には
女の子がいないので、つまり誰かが息子の嫁になって子供を
産まなければ子孫は繁栄しない(今の人類がいなくなる)ので、
養女イラを登場させる。これが美しく成長したE・ワトソン。
この人は顔も美人だけど演技もすこぶる上手い。義母親役の
J・コネリーもこんな感じの女優さんだった。若い頃から品の
良さそうな賢婦ぶりと落ち着きと知性を備えて難なく母親役を
こなしてきた。似ている二人が新旧で並んでいるのが面白い。
ノアはもうR・クロウで大正解。彼なら何でも作っちゃうだろう。
しかし父親がクロウなのに、息子たちの生っ白い現代っ子面!
それを言ったらエマだってキレイ過ぎるんだけど、あの時代
まるでエステしたての顔の人間なんていなかったはずなのに。
あとつば(痰)の吐き方ね。お前らはニューヨーカーか!?と。
過去と現代の入り混じり方が珍妙な分、分かり易いのかしら。
さて、私的にエマとL・ラーマンの共演が何より嬉しかった。
大好きな「ウォールフラワー」のコンビだ。エマは兄の恋人と
いうことで、今回も姉弟の関係になるんだけど(またこの感じ)
繊細な演技がやはり絶妙。彼の立場が一番辛いところも同系。
ラストのラストでイラがノアに云う一言が啓示の解釈を物語り、
宿敵カインの言葉にも一理ある。的を得た台詞から学べる作品。
(でも仕上がりとしては今一歩。どす黒い映像が先行しちゃって)
つまらない
高評価してる方もいるので相性かもしれませんが、私はつまらなかったです。
何度も寝そうになってミント食べてなんとか起きてたぐらいです(笑)
焦点が当たってるのはノアと、その周りの人間模様。
個人的にノアのひとり思いつめた感じや家父長制的な雰囲気が苦手でした。
女性陣も泣きわめいたり懇願したりで弱々しいし、長男はキャラないし次男もなんか悶々としてるだけの子って感じで誰ひとり魅力的に見えませんでした。
動物が集まってきたり大雨からの洪水シーンなんかはまあ迫力あったけど、2時間の退屈を埋めるほどの効果はなかったですね…
久々にお金と時間がもったいなかったなと思いました^^;
ノアの目が途中怖かった
人類を滅亡させる仕事を神に命じられたノアが、動物を救うためだけに箱舟をつくるって・・・かなり斬新な解釈ですね。
そのため途中ノアが、家族の反対に遭っても、生まれてくる子供も殺すと言い張るあたりは、ちょっと怖かったです。
迷った時に神に祈るのはいいんですが、神に祈れば祈るほどノアの目が座ってくるっていう描写は、うーんていう感じですかね。
まあ最後には、それが愛による転換をするんですけれど、なんとなくすっきりしないような映画でした。
聖書には、ノアの時代暴虐が地を満たしたとありますが、その辺の描写は、確かにリアルでエグイです。
何と言っても、こういう聖書の映画ができるアメリカっていう国は、やはりキリスト教の国だなって思いました。
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