劇場公開日 2012年1月28日

「致命的なのは主役の孫寧温はどこから見ても女にしか見えないこと。」劇場版テンペスト3D 流山の小地蔵さんの映画レビュー(感想・評価)

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2.0致命的なのは主役の孫寧温はどこから見ても女にしか見えないこと。

2012年2月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 展開が雑で、エピソードが強引に進んでいくので時々ストーリーが分からなくなりました。致命的なのは主役の孫寧温はどこから見ても女にしか見えないこと。いくら仲間由紀恵が沖縄県出身とはいえ、男役に扮するのは無理があったと思います。だから彼女が可哀想なくらい大根役者に見えてしまうのですねぇ(^^ゞ天海祐希など宝塚出身のの立役をキャストすればもう少しそれっぽく決めてくれたことでしょう。
 孫寧温がひたすら女であることを隠し通し、最後にはそれを見破った聞得大君脅されて、自分の意思とは裏腹に王の側室として王宮へ返り咲くという重要な設定なのに、どう見ても宦官に見えないのは興ざめです。
 それと琉球王朝の話なのに、なぜかほんとんど全員が標準語で語るのです。『琉神マブヤー』では要所にウチナーグチ・沖縄方言を入れて、標準語のテロップで解説しておりました。だから本作でもできたはずです。
 展開としての荒さが目立つところは、徐丁垓が仕掛けた周到な罠で謀反人の疑いをかけられ、八重山へ流刑になるシーンで、仕掛けた罠があまりに周到見えなかったので、その後の流刑が疑問に思えました。側室となる決断をするシーンも唐突です。さらにラスト近くの黒船がやってくるところは、かなり駆け足になり、結末をナレーションで補うしかなくなりました。
 もう少し、真鶴と真鶴が産んだ明を王族にさせたかったエピソードを詳しく掘り下げて欲しかったですね。そんなわけで昼間は宦官・孫寧温として、夜は側室・真鶴として一人二役をこなすという原作の妙味がぜんぜん活きていませんでした。
 それでも徐丁垓を演じるGACKTの気色悪さといったら、舌使いからして毒蛇そのもの。気色悪いと言ったらあらしません。GACKTって、どんな役柄でも出演したら独自の個性を発揮するもんだと感心しました。

 それよりも幕末の琉球王国を描く本作は、清国と薩摩藩からの二重支配下にあった悲劇をことさら強調します。沖縄の歴史を知らない人が見れば、幕末まで形だけでも沖縄が独立していたことに驚く人も出てくるでしょう。それは歴史的な史実ですから、無視はできません。けれども、いまのタイミングで蒸し返して、琉球は中国の属国であったことを物語るドラマを映画化するのは、何やら中国の巧妙なプロパガンダのような気もします。ラストのナレーションで、明治政府が警察権力を動員して、強権的に併合してしまったという説明も気になります。最後の琉球王は東京に貴族として招かれたとあるので、本当は三顧之礼を尽くして、本土に起こし願ったもの思いたいところです。琉球国の歴史に詳しい方はぜひお教え下さい。
 配給は角川書店映画部で、指揮は角川歴彦ですが、製作はNHKエンタープライズ。NHKが絡んでいると何か中国の影が臭うんですね。
 また本作は、3D作品ですが、ほとんど3Dの必然性を感じさせてくれませんでした。

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流山の小地蔵
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