劇場公開日 2012年9月21日

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「スターたちの壊れっぷり…もとい、弾けっぷりに驚喜満載。癖になりそう。!(≧▽≦)!」ロック・オブ・エイジズ とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5スターたちの壊れっぷり…もとい、弾けっぷりに驚喜満載。癖になりそう。!(≧▽≦)!

2022年2月20日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

興奮

萌える

コメディミュージカルだったのね、これ(笑)。
 トム様が… ゼタさんが…、ボールドウィン氏が…、あんな風になっちゃうなんて(笑)。否、笑わそうとしているわけではないんだよ。皆、ご自分の役柄をきちんと演じてくださっている。いつもと違うお姿を見せてくれる(笑)。だのに、だのに、ぶっ飛びすぎて…つい、笑っちゃうwww。

 彼らに対して、主人公たち若人がグリークラブ。しかも笑えない。
 主人公たちのパートを消して、トム様・ゼダさん・ボードウィン氏を主軸にして、もっと、もっと、もっと、ロックを炸裂させて欲しかった。

 特報にもあるように、ロック命の人々と、排除運動を推進する人々のバトルは、見事に融合されてぐいぐい引き込まれていくのに、
 若い二人と、トム様・ゼタさん・ボールドウィン氏達の化学反応は起きない。
 だから、映画としては☆1つ。
 でも、スターたちのパフォーマンスに☆3つ加点。
 かつ、ハリウッドの文字裏から見た夜景に☆0.5加点。

ブロードウェイで人気のミュージカルの映画化だそうな。舞台もコメディ要素が強いそうな(Wikiより)。
舞台は未見。

映画のストーリーとしては今一つ。
 ロックスターになることを夢に見ている若い二人。
 そんなよくあるサクセスストーリーのサイドストーリーとして、
 サクセスのシンボルとして、頂点に立ったロックの神様。だが、人気に陰りが見え始めて…。
 そして、ロックのライブハウスとして知る人ぞ知る有名店も立ち退きを迫られ、起死回生の道を探っている。
 と、”サクセス”を巡る二つの側面を並行して描き、
 さらに、ロックは人々を堕落させるものと決めつける人々による排除運動を絡ませ、
 なんだかんだで、これらのストーリーが縒り合されて、「ロック、最高!」と盛り上がって終わるのかと思っていた。
 けれど映画は、
 それぞれのストーリーはそれなりに描かれているのだが、不協和音。
 ステイシーを使って強引に結びつけるので、かえって物語がスカスカに見えてくる。

それでも、スターたちのパフォーマンスは見ごたえある。

ロックの神様(トム様)の存在感は果てしない。
 『トップガン』でも歌声披露されていて、歌のうまさは知る人ぞ知る。こういうロックスターもはまり役。見惚れてまう。その熱気に失神しそうだ(一挙手一動見逃したくないから意地でも失神しないけど(笑))。
 役作り完璧。
 とはいえ、トム様が歌っている様すら、いっちゃっているような演技の隙間からでも、崖っぷちの苦しさ・孤独感がにじみ出ているのに、それが映画に活かされていない。
 その底なし沼の山場=雑誌記事のインタビューはコント。笑いをとる方向なのね。
 たんたんとこなし、それでいて舞台はパワフル・圧巻。しびれまくってしまう。

そして、ゼタさんのコメディエンヌぶりに脱帽。
 この映画では、やりすぎ?力技?というくらいにはじけ飛んでくれる。イタイ(>_<)女がこれほど似あうなんて(笑)。他のレビューでも書かれていたけれど、実はこの映画の中で一番過激なパフォーマンスを披露。
 ふだん、クールビューティーの代名詞と思っていたから、のけぞった。
 そんなコメディエンヌしていても、ダンスと歌は安定の迫力。さすが、ミュージカルスター。

ボールドウィン氏にもびっくり。こういう役もなさるんだ。
 ロックを愛する中年親父のよれよれ感がたまらない。歌もうますぎないところが、かえってデニスのロック愛を感じてじ~んときた。と思っていたら…。あの場面ではびっくりしすぎて息が止まりそうだった(笑))。何度も言うけど、こういう役もなさるんだ。

と、スターたちは最高のパフォーマンスを披露してくれる。
 場面場面は超絶おかしいし、うっとりする。何度もリピートしてしまう。

ロックは正直よくわからないけれど、
それでも、ごきげんな音楽とパフォーマンスに酔いしれてしまう。
こんなパフォーマンス堪能できる時代に生まれてよかった。

☆  ☆  ☆

ボールドウィン氏。
 稀有な存在感のある役者。
 映画製作上の、不幸な事件に巻き込まれているけれど。PTSD必須の出来事だけれど、できれば、演技することをやめないでほしい。この役みたいに、銃等を扱わない役はたくさんあるのだから。

とみいじょん